1994 Fiscal Year Annual Research Report
ラミニン及びラミニンレセプターmRNAの定量による大腸癌肝転移予知に関する研究
Project/Area Number |
04670792
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
宮原 正樹 大分医科大学, 医学部, 講師 (10183641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 勝広 大分医科大学, 医学部, 助手 (90211292)
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Keywords | 大腸癌 / ラミニンレセプター / mRNA / 臨床病理学的因子 / 血行性転移再発 |
Research Abstract |
(1)大腸癌の癌部及び非癌部におけるラミニンレセプター(LBP32)mRNAの発現 大腸癌切除症例64例の癌部及び非癌部におけるLBP32mRNAの発現量(LBP32mRNA/β-actinmRNA)の平均値は、癌部で1.40、非癌部で0.90で癌部に対して有意に発現の亢進が認められた。(p<0.005)また直腸癌は結腸癌に比べ、有意に発現の亢進が認められた。(p<0.001)。 (2)病理学的因子との関係 LBP32mRNAの発現量と病理学的諸因子との関係では壁進達度においてss、al症例がpm以下の症例に比べ有意に発現量が多かった(p<0.05)が、組織型、リンパ管侵襲、静脈侵襲、リンパ節転移及び同時性肝転移に関しては、その有無による発現量の差は認められなかった。 (3)血行性転移再発との関係 DukesB及びCの症例で治癒切除がなされた43例についてLBP32mRNAの発現量と血行性転移再発との関係を検討した。現在までに再発が認められない症例のLBP32mRNAの発現量の平均値は、DukesB症例2.18、DukesC症例1.74、肝又は肺転移再発が認められた症例の平均値は、DukesB症例1.96、DukesC症例1.48であり、非再発、再発例の間でLBP32mRNAの発現量に差は認められていない。
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