1993 Fiscal Year Annual Research Report
腹腔内マクロファージで被覆した小口径人工血管の術后抗凝固能及び開存性に関する検討
Project/Area Number |
04670817
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
鷲尾 正彦 山形大学, 医学部, 教授 (20018310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深沢 学 山形大学, 医学部, 助手 (90218876)
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Keywords | 小口径人工血管 / 腹腔内マクロファージ / 血管移植 |
Research Abstract |
1.実験モデルの確立 平成4年度は、対象を日本白ウサギとし、その腹部大動脈に人工血管を移植したが、移植手術中および術後早期に、高率に死亡するため、平成5年度から対象動物を雑種成犬に変更した。又、5年度当初は、移植部位を犬の大腿動脈としたが、約1cmのグラフト長しか得られず、開存性の評価には不適と考え、移植部位を両側頚動脈に変更した。 2.グラフト開存性の評価 雑種成犬(15-18kg)の腹腔内に、小口径人工血管(Golaski社製、径3.5mmニットダクロングラフト)を1週間埋め込み、腹腔内より取り出した後、頚動脈に端々吻合で移植した。他側の頚動脈には、コントロールグラフト(腹腔内に埋め込みをしていないもの、Sauvageの方法に準じてpreclottingした)を移植した。計5匹に対して行い、術後3週で犠牲死させ、開存状況を肉眼的に観察したところ、両者とも1/5の開存率であった。腹腔内埋め込みグラフトが、開存性の低かった理由として、グラフト内面に付着した結合織成分特にコラーゲンの強い血栓性により、移植早期に閉塞(ドップラー血流計により確認)したものと考えられた。 3.今後の展開 現在、グラフト内面への結合織成分の付着を最小限に抑えるため、腹腔内埋め込み日数を2-3日としている。またこれとは別に、preclottingしたグラフト内面に、腹腔内洗浄液中の細胞をseedingしたものの抗凝固能と開存性を検討中である。
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