1992 Fiscal Year Annual Research Report
悪性脳腫瘍に対する養子免疫療法と抗腫瘍ヒトモノクローナル抗体併用の効果
Project/Area Number |
04670866
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Research Institution | 佐賀医科大学 |
Principal Investigator |
阿部 雅光 佐賀医科大学, 医学部, 講師 (20136427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃崎 宣明 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30239587)
田渕 和雄 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (50116480)
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Keywords | Glioma / CLN-IgG / OK-432 activated killer cell / MHC class I / ^<51>Cr release assay / Flowcytometry / Immunohistochemical stain |
Research Abstract |
1 神経膠腫(glioma)6例(malignant glioma 5例、low-grade glioma 1例)の摘出組織凍結切片を用い、ビオチン化CLN-IgGで免疫染色を行なったところ、malignant glioma 5例は全て陽性でlow-grade glioma 1例は陰性であった。すなわちCLN-IgGは悪性度の高い腫瘍を認識する可能性が示唆された。 2 培養脳腫瘍細胞に対する^<51>Cr遊離試験で、MHC class Iを発現しているU373MGではOK-AK細胞単独に比べ、CLN-IgG併用で約2倍の抗腫瘍効果があった。MHC class Iを発現していないKMG4ではCLN-IgG併用の効果増強はわずかであった。 3 培養脳腫瘍細胞(U251MG,T98G)を無血清培地で培養することにより、MHC class Iの発現量が増加することがflowcytometryで認められた。これらの細胞では血清加培地培養細胞に比べ、OK-AK細胞の抗腫瘍効果が抑制されていた。 4 CLN-IgG 2mg/週 静脈内投与した悪性脳腫瘍患者2例の末梢血液中のCLN-IgGに対する抗idiotype抗体は陰性であった。 これらの結果より養子免疫療法がこれまで充分な効果が得られなかった理由の一つに腫瘍細胞膜上に発現しているMHC class Iの関与が考えられ、CLN-IgGを併用することで比較的安全に抗腫瘍効果を高めることができる可能性が示唆された。
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[Publications] 廣津 辰美: "OK-432賦活化キラー細胞の脳腫瘍細胞障害活性に及ぼす主要組織適合抗原MHC class Iの影響" 神経免疫研究. 4. 151-154 (1991)
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[Publications] Momozaki N.: "Suppression of anchorage-independent growth of human glicblastoma cell by major histocompatibility complex class I gene transfection." J.Neurosurg.76. 845-849 (1992)