1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670880
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
塚原 徹也 国立循環器病センター研究所, 病因部, 室員 (30217278)
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Keywords | Brain-derived neurotrophic factor(BDNF) / パーキンソン病 |
Research Abstract |
Brain-derived neurotrophic factor(BDNF)はinvitroでventral midbrain由来のdorpaminergic neuron生存を直接促進する。今回我々はBDNFのdopaminergic neuronに対するin vivoでの作用をサルParkinson病モデルにて検討した。BDNFはCHO cellにBDNF cDNAをtransfectしてその細胞培養液により得た。成熟ニホンザルを3群に分け1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine(MPTP)4mgを静脈投与し、直後より1匹にはBDNFをchick dorsal root ganglionに対する作用がNGF約30ng/ml相当量を30倍濃縮したものを(groupI)、1匹にはcontrolとしてBDNF cDNAを組み込んでいる同細胞培養液同量を(groupII)smotic minipumpを用いて3週間にわたり脳室内に持続投与した。対照としてMPTPのみ投与した群(group3)を設定した。4週間後神経所見の解析を行なった後、脳を4%formalinにて浸潤固定しH-E染色およびtyrosine hydroxylase(TH)に対するmonoclonal抗体を用いた免疫組織染色を行った。各群とも例数が少なく統計学的処置は未施行であるが、groupIIおよびIIIで黒質・線条体レベルにおけるneuronの減少、胞体のshrinkageが著明であった。またTH陽性細胞も減少していた。これに対しgroupIではneuronの減少は軽度であり、TH陽性細胞数も多かった。今後例数を増やして検討する予定である。
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