1992 Fiscal Year Annual Research Report
骨形成因子を用いた広範な骨欠損部に対する新しい再建方法の開発
Project/Area Number |
04670891
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉川 秀樹 大阪大学, 医学部, 助手 (60191558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 啓郎 大阪大学, 医学部, 教授 (70028330)
内田 淳正 大阪大学, 医学部, 講師 (40176681)
橋本 淳 大阪大学, 医学部, 助手 (40237938)
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Keywords | 骨形成因子 / 骨肉腫 / 生体材料 |
Research Abstract |
可移植性マウスDunn骨肉腫をC_3Hマウス約100匹の背部に移植し、3週後に腫瘍を回収した。ヌードマウスにて継代移植中のヒト骨肉腫をヌードマウス約100匹の背部に移植し、3週後に腫瘍を回収した。マウス骨肉腫200g、ヌードマウス移植ヒト骨肉腫200gより、4M塩酸グアニジン抽出、アセトン分画、イオン交換カラム、ゲルろ過、HPLCカラムにより骨形成因子を抽出精製した。コラーゲン、ハイドロキシアパタイト、ポリ乳酸などの生体材料にペプシン等の酵素処理や、塩酸、酢酸等の薬品による処理を行い、抗原性が低く、組織親和性があり、骨形成因子との結合が容易な生体材料を開発した。これらの生体材料に対し、0.01N塩酸溶液中で精製骨形成因子2mgを各々加え、凍結乾燥した。骨形成因子結合各種生体材料を、マウスの大腿部筋肉内に移植し、骨形成能、病理反応などを検討し、いかなる生体材料が最適であるかを検討した。その結果、マウスでは牛皮ペプシン消化コラーゲン、ハイドロキシアパタイト、ポリ乳酸(分子量600)が、骨形成因子の担体として適当であることが明らかとなった。本年度の研究における反省としては、以下の点が挙げられる。マウス骨肉腫500gを集める予定であったが、腫瘍の増殖が不良で200gのみが集められた。ヌードマウス骨肉腫500gを集める予定であったが、マウス感染率が高く、200gのみが集められた。骨形成因子の精製分画250mgを得る予定であったが、腫瘍の回収が悪く、100mgのみに終った。その結果、骨形成実験はマウスのみで行い、ラット、ラビット、犬では行えなかった。
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Research Products
(2 results)