1992 Fiscal Year Annual Research Report
ハイドロオキシアパタイトコーティングチタン繊維金属の脊椎固定への応用に関する研究
Project/Area Number |
04670893
|
Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
山本 博司 高知医科大学, 医学部・整形外科学, 教授 (90035709)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上岡 禎彦 高知医科大学, 医学部・整形外科学, 講師 (60185981)
谷 俊一 高知医科大学, 医学部・整形外科学, 助教授 (90136250)
|
Keywords | ハイドロキシアパタイト / 生体材料 / チタン線繊金属 / 脊椎固定 / 骨侵入 / 材料力学 |
Research Abstract |
チタン繊維金属が脊椎椎体間固定に用いられるためには、長期間の生体内荷重に対する安定した材料特性と、移植後、早期に骨侵入を招来して固定されることが必要である。これらを、材料の製法の改良による材料力学的特性の観点から、またハイドロキシアパタイトコーティングによる骨侵入を動物実験により検討を行なっている。 1.製造方法の改良による材料力学的特性 従来のチタン繊維金属は、純チタン製ワイヤーを網状に編み上げて金型に充填、圧縮成型の後、燒結操作を加えて作成していたが、燒結後に繰り返し圧縮荷重を行うと、それぞれの圧縮荷重ごとに降伏荷重及び見かけの弾性率が変化した。更に、圧縮荷重を加えてこれを除去し、再圧縮をすると2回目の圧縮荷重が1回目の荷重量以下であれば繊維金属は弾性挙動を示し、この場合の降伏荷重は、1回目の荷重量とほぼ等しい。この結果より、燒結後あらかじめ希望する降伏強度までの荷重を加えて材料特性を安定化することができた。 2.ハイドロキシアパタイトコーティングの骨侵入に対する影響 1.の方法で得られた繊維金属にハイドロキシアパタイトをプラズマ溶射法にてコーティングした。コーティングの厚さを替えることで繊維金属の表面の孔が、どの程度、閉塞するかを画像解析にて検討した。更に、コーティングの有るもの、無いものそれぞれを用いて雑種成犬腰椎椎体間固定を行ない、レ線学的に経過を観察中である。今後、適時屠殺し、硬組織標本を作成し、コーティングの厚さと骨侵入の関係を組織学的に検討すると共に、結合強度を力学的試験にて計測する予定である。
|