1993 Fiscal Year Annual Research Report
化学処理神経片を用いた末梢神経同種移植に関する実験的研究
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04670901
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
玉井 和夫 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80227256)
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Keywords | 末梢神経 / 同種移植 / ラミニン / 基底膜 |
Research Abstract |
同種移植末梢神経片に対して、エタノールにて50%,50%→70%,70°→70%→90%,50%→70%→90%→100%処理を各4時間ずつ加えて、変性させた各処理神経片を組織学的検索(横断面の光顕及び電顕による観察)、抗ラミニン抗体を用いた免疫組織化学,ハイドロキシプロリン法によるコラーゲン量の定量により評価した。またそれぞれを移植し、12週后に移植片を摘出して光顕及び電顕にて観察した。 <結果>エタノールによる処理が進行するにしたがって移植神経片内の細胞成分の変性処理が進行したが、膜性分は温存され、ラミニンによる免疫組織化学でもラミニンは残存していた。コラーゲン含有率は処理とともに上昇した。新鮮同種移植よりも再生は良好であったが、自家移植よりも劣っていた。 <考察>処理が進行しすぎると、膜の硬化萎縮がすすむため再生に悪影響があるものと思われた。適当な濃度までの処理方法の検索が必要であると考えられた。 以上の結果はH5、日本整形外科学会基礎学術集会で発表した。
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