1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670909
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Research Institution | Department of Orthopaedic Surgery, Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
高橋 文人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90154856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 一夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80182905)
宮川 忠彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (60190740)
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Keywords | 阻血 / 骨格筋 / アデニンヌクレオチド代謝産物 |
Research Abstract |
再灌流傷害に関する実験 方法)犬の上腕を上腕動・静脈を血管柄として温存し中央部で切断。直ちに血管柄をクリッピングし、その1、2、3、4、5時間後にクリップを解除する。阻血時間の違いにより、それぞれ阻血1時間群、阻血2時間群、阻血3時間群、阻血4時間群、阻血5時間群とし、切断直後、クリッピング解除直前、解除後1、2、3、4、時間の6回、尺側手根屈筋から検体を採取し、inosine、hypoxanthine、xanthineおよび尿酸値を高速液体クロマトグラフィー法を用いて測定し、これらが阻血後の再灌流傷害の程度を示す指標となるか否かを検討する。 結果)血流再開後のinosine、hypoxanthine、xanthineおよび尿酸値は阻血時間の長さにより血流再開後切断直後の値に戻る場合も戻らない場合もあり、これらの値の絶対値をもって阻血による再灌流傷害の程度を示す指標とすることは出来ない。しかし、阻血2時間群ではinosine、hypoxanthine、xanthineおよび尿酸値は切断直後の値に戻るものの、阻血4時間群では切断直後の値に戻らず、また、阻血3時間でもxanthine値は切断直後の値に戻らなかったことは、骨格筋は阻血2時間では一時的な組織傷害をきたすものの、血流を再開させると回復し、阻血3時間では不可逆的な組織傷害が始まり、阻血4時間では完全な不可逆的組織傷害が生じたことを示すものであり、これらの値が血流再開後、術前の値に戻るか否かにより組織に不可逆的傷害が生じたか否かを判定することが出来るものと言える。
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Research Products
(1 results)