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1993 Fiscal Year Annual Research Report

熱中症病態生理の基礎研究

Research Project

Project/Area Number 04670932
Research Institution大分医科大学

Principal Investigator

織田 俊介  大分医科大学, 医学部, 助教授 (30108328)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 池邉 晴美  大分医科大学, 医学部, 助手 (30202914)
Keywords人為的高体温 / ABR / MLR
Research Abstract

今年度は脳の高体温に及ぼす影響について検討を加える目的で以下の実験を行った。
雑種成犬を用いて温水加温法によって高体温を作成し、聴性脳幹反応について検討を加えた。
〔方法〕雑種成犬10頭(体重10〜15kg)をチオペンタール5mg/kgおよびパンクロニューム0.1mg/kgを静注して気管内挿管し、1回換気量12〜15ml/kgで人口呼吸を行った。換気条件としてPaO2を100mmHg以上、呼気終末炭酸ガス濃度を35mmHgとなるように、酸素流量・換気回数を調節した。加温はビニールシートで被い、温水浴に漬けて1℃/30〜40分で体温を上昇させた。38℃をコントロールとして39、40、41、42、43℃および43℃で1時間維持した時点の7点で日本光電社製誘発反応記憶装置MEB-5100を用いて、ABR/MLRを測定した。
〔結果〕ABRの振幅ではI、III、V波は有意な変化を示さなかったが、II・IV波は43℃で1時間維持した時点で有意に減少した。MLRの各波成分の振幅はPo波およびNa波は変化が認められなかったが、NoおよびPa波では有意に減少した。Pb波は42℃以上で、Nb波は43℃以上で出現しなかった。また、43℃まで波が出現したNo・Po・Na波では有意な変化は認めなかった。ABR・MLRにおいて、各波の出現率を見てみると、ABRでは100%出現し、MLRではPaで42℃で53%、Nb波で46.7%、Pbは13.3%と有意に低下した。
〔考察〕体温調節の限界といわれている42℃を越えるような体温になっても脳幹の電気的活動は影響を受けても保たれているが、それより上位の脳の電気的活動は高温刺激により大きく障害され、中枢神経系の活動はこのあたりのレベルで抑制を受けていると考えられる。また、シナプス伝達に体温の上昇は影響を受けないと示唆された。
今後、高体温よりの復温でどの様な変化がもたされるか、どの様な薬物に脳保護作用があるかを検討したい。また、高体温時の糖代謝については実験の途中であり、血清生化学検査を依頼している。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 織田,俊介、宮本光郎他: "人為的高体温時の血液粘土の検討" 麻酔と蘇生. 29. 1-4 (1993)

URL: 

Published: 1995-03-23   Modified: 2016-04-21  

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