1992 Fiscal Year Annual Research Report
針型酸素電極の動脈内・留置による動脈血酸素分圧連続測定の研究
Project/Area Number |
04670936
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
奥津 芳人 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (50046116)
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Keywords | 針型酸素電極 / PaO_2連続測定 |
Research Abstract |
(目的)針型酸素電極を血管内に挿入し連続的に動脈血PO_2を測定し、採血して測定したPaO_2値との相関を調べた。 (方法)長時間手術で観血的動脈圧測定のため橈骨動脈にカニュレーシヨンした患者11名を対象とした。インターメディカル社製針型酸素電極をYコネクターを介してカニューレ内に通し、動脈圧測定と同時に針型電極による動脈血PO_2を連続測定した。針の長さを(1)カニューレより1mm短いもの、(2)カニューレと等しいもの、(3)カニューレより1mm長いものの3種類を作成し、それぞれの値と、適宜採血して測定した血液ガス分析値のPaO_2と比較した。なお測定中体温が34℃以下になったものは除外した。 (結果)それぞれのグループにおける針型酸素電極の値と血液ガス分析値からのPaO_2との相関係数は(1)群が-0,084、(2)群が0,48、(3)群が0,35であり(2)群が一番よかった。 (考察)今回は針の長さと測定値の関係について調べた。(1)群はカニューレより針電極の方が短かく実際はカニューレ内のヘパリン生食のPO_2を測定していることになるので相関しなかったと思われる。(3)群は針電極がカニューレより出ており血液中にあるため理論的には一番よいと思われるが、(2)群に比べ相関が悪かったのは血流の影響を受ける、血管壁と電極が接触する、ヘパリンがつきやすいなどの原因が考えられる。(2)群が一番相関がよかったのは上記の影響が少なかったためと思われる。しかし(2)群ではカテーテル内に少量ずつ注入されているヘパリン生食の影響を受けることが考えられるため、ガス分析による値よりも低く出ることが夛くなり、またこのことが相関を低くする原因と考えられた。平成5年度はこれらの問題点を改良しより高い相関が得られる様にするつもりである。
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