1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670958
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
河田 幸道 岐阜大学, 医学部, 教授 (00021428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 哲 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (00193342)
栗山 学 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (30021439)
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Keywords | 好中球機能 / 活性酸素 / 尿路感染症 |
Research Abstract |
従来施行してきた基礎的実験の成果を踏まえ、臨床症例における検討については、症例カードを作製し統一の検討項目で施行した。尿路感染症患者からの検体採取を行い、治療経過と活性酸素の発現の程度の関連を、基礎疾患の有無、基礎疾患の種類、抗菌剤治療の奏効性などとの関連を抹消血全血を用いて検討した。その際活性酸素に対しルミノールを基本としたエンファンサー成分を導入することにより特異性、感度、応用性を高めた発光増感剤、DIOGNES(ダイオジーン)を用いた。 女子急性単純性膀胱炎患者に対して前年度の報告において、抗菌剤投与前後での活性酸素の産生の増加傾向を報告したが、基礎実験のデーターで認められたような有意差は得られなかった。前立腺炎においても同様な結果を得た。神経因性膀胱患者に対しカテーテル留置の有無(CAT(+/-))、尿細菌培養の陽・陰性(UTI(+/-))の計4群、すなわちI)CAT(-)/UT1(-)、II)CAT(-)/UTI(+)、III)CAT(+)/UTI(-)、IV)CAT(+)/UTI(+)に分け活性酸素産生能の検討した。活性酸素発現程度は、III)>I)>II)>IV)の順だり、尿路感染症そのものと尿路異物の存在が、活性酸素産生能に関連していることが判明し、ひいては尿路感染症の発症は、好中球機能の低下による感染防御能の低下が原因であることが示唆された。 腎盂腎炎における検討では、慢性複雑性腎盂腎炎症例の活性酸素産生の低下が急性単純性腎盂腎炎に比して認めらたことは、基礎疾患により炎症が慢性化することにより好中球機能が低下することが示唆された。
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Research Products
(1 results)