1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670965
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
竹中 生昌 香川医科大学, 医学部, 教授 (40032180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉元 幹史 香川医科大学, 医学部附属病院, 助手 (10243768)
香川 賢一 香川医科大学, 医学部附属病院, 助手 (00243767)
武田 祐輔 香川医科大学, 医学部, 助手 (20197320)
安元 章浩 香川医科大学, 医学部, 助手 (90220160)
藤田 潔 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (10145089)
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Keywords | 前立腺単離細胞培養 / 前立腺癌骨転移 / 骨代謝動態 / オステオカルシン / ハイドロオキシプロリン |
Research Abstract |
1.培養前立腺細胞と増殖因子 ラット前立腺をトリプシンおよびコラゲナーゼ処理後、二種類すなわち(1)EGF、インスリン、コレラ毒素、牛下垂体抽出物を含むWAJC404培地、(2)コレラ毒素、牛下垂体抽出物、牛血清アルブミンを加えたMEM培地にて、培養を行うと、(1)では上皮細胞を、(2)では間質細胞を選択的に分離培養させることができた。上皮細胞は男性ホルモン添加にても増殖率の増加はみられず、ステロイド投与にて逆に増殖抑制をみとめた。一方間質細胞はEGF、インスリンでは増殖を示さず、性ホルモンによる影響は認められなかった。現在他種類の増殖因子、Ca、Mg、Pなどの陽イオン、および細胞外マトリックスを加えて細胞増殖に及ぼす影響を検討中である。 2.前立腺癌患者の骨代謝動態 造骨性骨転移を特徴とする前立線癌症例の骨代謝動態を測定した所、血清Ca、Pは他臓器癌の骨転移症例と比べて差はなかった。しかしvitD代謝産物はわずかに低値を示し、尿中ハイドロオキシプロリンの上昇をみたことにより、骨吸収の亢進が存在すると考えられた。しかし骨形成の指標であるオステオカルシンの上昇はほとんどなく、臨床的にみとめられる骨形成像は、骨代謝にみられる骨茅細胞の関与しない機序の存在を示唆するものであった。 3.ヒト前立腺組織における増殖因子の組織化学的検討 手術標本、あるいは剖検で得られた前立腺および骨組織について、EGF、TGFなどの増殖因子、フィブリノレクチン、ラミニンなどの分化因子およびオステオカルシンなどの局在について、モノクロナール抗体を用いて現在検討している。
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