1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04670998
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅田 義正 名古屋大学, 医学部, 助手 (70231884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福垣 洋行 名古屋大学, 医学部, 医員
近藤 育代 名古屋大学, 医学部, 助手 (40215447)
菅沼 信彦 名古屋大学, 医学部, 助教授 (30179113)
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Keywords | プロラクチン / アスパラギン結合糖鎖 / 塩基特異的突然変異法 |
Research Abstract |
ヒト・プロラクチン(PRL)をコードする相補的DNA(cDNA)をM13ファージに挿入することより本研究を開始した。しかしながら、既存のヒトPRLcDNAはプラスミッドpBR322の制限酵素PstI切断部位に挿入されていて、さらにヒトPRLcDNAは、その塩基配列内にPstIの切断部位を含有する。そこでPstIによる部分的切断を行い、ヒトPRLcDNAの全長を有するDNAのみを、アガロース電気泳動法によりゲルより抽出した。また、我々が有する発現ベクターpM^2は、そのクローニング部位がBamHI切断部位であるため、PstI-BamHIアダプターを用い、ヒトPRLcDNAの両端のPstI切断部位をBamHI切断部位に変換した。このようにして得られたヒトPRLcDNAを含むM13ファージを、大腸菌株MV1190に感染させ、一本鎖のDNAを得た。糖鎖認識部位であるアスパラギンおよびセリン部位の塩基配列(AACおよびTCC)をアスパラギン酸およびアラニンコドン(GACおよびGCC)に変換した合成ヌクレオチドを用い、塩基特異的突然変異法により、アスパラギンおよびセリンが共に、あるいは単独に変異したヒトPRLをコードするcDNAを作製した。この変異はDNAシークエンス法にて確認した。このcDNAをpM^2に挿入し、ヒトPRLを発現するDNAを作製することに成功した。またラットPRLはアスパラギン結合糖鎖認識部位を持たないため、その部位をヒトと同様に変換する実験を計画し、突然変異法を行うためのラットPRLcDNA〓含む一本鎖DNAを調製した。現在、ラットPRLの変異DNAの作製と、既に用意したヒトPRL発現ベクターの有核細胞への導入を試みる。
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