1992 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス転写因子と細胞性転写因子の融合タンパクによるTGF存在下での形質転換
Project/Area Number |
04671033
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
古川 仭 金沢大学, 医学部, 教授 (40092803)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 佐一良 金沢大学, 医学部, 助手 (30242522)
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Keywords | EB-ウイルス / 初期遺伝子 / BZLF1 / AP-1 / c-fos |
Research Abstract |
Epstein-Barrウイルス(EBV)初期遺伝子BZLF1遺伝子にコードされるZタンパクは、宿主細胞内に潜伏感染したEBVを複製サイクルに誘導することができる。このZタンパクは細胞性転写調節因子であるAP-1ファミリーとりわけFosタンパクとの間に、そのアミノ酸配列において高い相同性を有するが、AP-1ファミリーに特徴的なロイシンジッパー構造を持たない。本研究ではまず、Zタンパクの構造と機能をFosタンパクと比較検討するために、ZタンパクのDNA結合配列を含むN末端198アミノ酸とFosタンパクのロイシンジッパー構造を含むC末端227アミノ酸を結合させたZFos融合タンパク発現プラスミドを作製し、BZLF1遺伝子あるいは、c-jun、c-fos遺伝子を同時に発現させることにより活性化されるウイルスBMRF1プロモーターとc-jun、c-fos遺伝子の同時発現によってのみ発現活性化され、BZLF1遺伝子発現では活性化されないコラゲナーゼプロモーターをレポータープラスミドとしてその転写活性化能を検討した。ZFosタンパクはFosタンパクと異なりBMRF1プロモーターの活性化には外因性のJunタンパクを必要としなかったが、コラゲナーゼプロモーターの活性化には外因性のJunタンパクの発現が必須であった。また、ZタンパクとFosタンパクはDNA結合領域よりN末端側ではアミノ酸配列に高い相同性を有し、Fosタンパクのこの領域はZタンパクの対応する領域で完全に置換可能であるばかりでなく、同部をZタンパクの対応する領域で置換した融合タンパクは、Fosタンパクと異なり外因性Junタンパクの非存在下の転写を活性化するという新しい機能を獲得することが判明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 竹下 元: "Epstein-Barrウイルス転写調節因子Zタンパクと細胞性転写調節因子Fosタンパクとの融合タンパクZ Fosによる転写調節機構の解析" 金沢大学十全医学会雑誌. 101. 89-99 (1992)
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[Publications] Hiroshi Sato: "Epstien-Barr Virus BZLF1 Transactivator Isa Negative Regulator of Jun." J.of Virology. 66. 4732-4736 (1992)
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[Publications] 吉崎 智一: "Epstein-Barrウイルス転写調節因子Zタンパクおよび細胞転写調節因子C-Fosタンパクの構造と機能解析" 金沢大学十全医学会雑誌. 100. 85-99 (1991)