1992 Fiscal Year Annual Research Report
頭頚部腫瘍における上皮成長因子受容体の出現と予後に関する研究
Project/Area Number |
04671044
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Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
宮口 衛 香川医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (70166130)
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Keywords | 上皮成長因子受容体 / 上顎洞扁平上皮癌 / 三者併用療法 / 局所再発 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
上顎洞癌の予後と上皮成長因子受容体(EGFR)との関係を、免癌組織化学的手法を用いて検討した。 対象は1981年〜1989年に大阪回生病院と香川医科大学で治療した上顎洞扁平上皮癌新鮮例のうち、T_2,T_3の28症例である。この28症例を三者併用療法(放射線療法、化学療法、手術)を施行した後、局所に再発した局所再発群10例と非再発群18例に分類した。 方法は、ホルマリンの固定パラフィン包埋された未治療生検標本に、モノクロナル抗EGFR抗体を用い、ビオチン・ストレプトアビジン染色法を施行した。 結果は、EGFRは28例全例に染色され、染色の程度を、陽性細胞数の割合および染色の強さをそれぞれ(一.十.〓.〓)の4段階に区分した。局所再発群では10例中9例が、陽性細胞数の割合および染色の強さの両者が〓以上を示した。他方、局所非再発群では18例中9例が、陽性細胞数の割合および染色の強さの両者が〓以上であった。この両群のEGFR染色程度の差は統計学的に有意(Fisher's exact probability test,P<0.05)であった。 以上の結果により、上顎洞扁平上皮癌では、三者併用療法を施行した後局所再発をきたす割合は、EGFRが増加している症例に多いことが明らかとなり、EGFRが予後に関係することを証明した。
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Research Products
(1 results)