1992 Fiscal Year Annual Research Report
Micrococcus Luteusの細胞壁外層分離酵素の精製
Project/Area Number |
04671102
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
物種 利彦 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (50127867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上杉 由祈恵 鹿児島大学, 歯学部, 教務職員 (40201347)
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Keywords | Micrococcus luteus / 細胞壁 / 分離酵素 |
Research Abstract |
Micrococcus luteus野性株IFO 3333の培養上清から、細胞壁外層を切り離す酵素を精製する計画である。活性測定は容易だと考えていたが、そうではなかった。その活性測定系を工夫した。 1.当初、活性を定量的に測定するために、変異株MTより誘導されるPacketsを加熱処理し、緩衝液に懸濁したものを基質とし、その濁度変化を指標にすることを考えていた。培養上清を硫安沈澱して得た画分(粗酵素標品)は、Packetsを切り離さなかった。 2.加熱処理しないPacketsも、粗酵素標品は切り離さなかった。 3.MTをトリプシン添加培養するとPacketsが形成されるが、濾過滅菌した粗酵素標品を一緒に加えるとPacketsは形成されない。Packets形成阻止を指標に定性的に+-で活性を判定しようとしたが、再現性に乏しかった。IFO 3333の目的とする酵素はトリプシンに安定だと考えていたが、それほど安定でもないようである。 4.MTをゆるやかに振とう培養すると、トリプシンを添加しなくても、対数期付近においてPacketsを形成することがわかった。粗酵素標品を一緒に加えるとPackets形成は阻止された。粗酵素標品の代わりにIFO 3333を加えてもPackets形成は阻止された。粗酵素標品によるMTのPackets形成阻止は、今のところ再現性がある。この系で活性を定量的に測定するには、粒度分析計等が必要であるが、ないので、光学顕微鏡でPackets形成の有無を観察して、活性を定性的に+-で判定する予定である。今後、精製を目指す予定である。
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