1992 Fiscal Year Annual Research Report
歯周炎感受性の部位特異性の解明ー歯周病原性菌の増殖に及ぼす局所環境因子の影響
Project/Area Number |
04671151
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川浪 雅光 北海道大学, 歯学部, 助教授 (10133761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 幹一 北海道大学, 歯学部, 助手 (80230952)
岩並 知敏 北海道大学, 歯学部, 助手 (70184893)
本郷 興人 北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (80199562)
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Keywords | 歯周病原性菌 / 歯周炎 / 部位特異性 / 局所環境 / 免疫蛍光抗体染色 / 歯周ポケット |
Research Abstract |
辺縁性歯周炎の直接原因は歯肉縁下細菌叢であり、中でも歯周病原性菌といわれるいくつかの嫌気性菌の重要性が広く認められている。歯周炎患者の同一口腔内でも、部位によって歯周炎の罹患状態が著しく異なり、部位によって縁下細菌叢が異なると考えられているが、この点に関しては、Listgarten等の形態的な報告があるだけでその詳細は未だ不明である。その実態の詳細とその影響因子を解明することは、歯周炎の効率的な治療法および予防法への大きな前進といえる。本研究の目的は歯周炎患者の同一口腔内での部位による歯肉縁下細菌叢の違いがどのような形成過程を経て生じるのか、免疫蛍光抗体顕微鏡法で検索し、その違いに関連する口腔内局所の環境因子について検討することである。本年度の計画は、本研究の方法論の確立と、標本の一部を採取することであったが、これまでのところ予定通り達成した。すなわち、1.縁下細菌叢観察用象牙質薄片の作製は矯正的理由で抜去された健全歯から、マルトー硬組織カッターで200μm厚さで切り出し、研磨により100μm厚さ、長さ5mm巾2mmの薄片を作製し、アルコールにより脱水・消毒し、再びアルコール列を逆にして生理食塩水に保存した。2.細菌検索法は、抗P、gingivalis抗体、抗P.intermedia抗体、抗A、actinobachilis抗体をウサギ血清に作製し、希釈培率を決定した。次に純培養の菌をそれぞれ用いて、交差反応がないことを確認した。3.被験患者からの標本の採取は、現在までのところ、2週標本10ケ、4週標本3ケ採取して凍結保存してある。染色、評価は各週標本をすべて採取してから、一括して同時に次年度に行なう予定である。
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