1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04671188
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
久恒 邦博 長崎大学, 歯学部, 助教授 (20037526)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬場 恒明 長崎県工業技術センター, 研究員
安田 克廣 長崎大学, 歯学部, 教授 (50013884)
有働 公一 長崎大学, 歯学部, 助手 (60145266)
田中 康弘 長崎大学, 歯学部, 助手 (10217086)
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Keywords | 歯科用合金 / 表面改質 / イオン注入 / イオンプレ-ティング / 動的アノ-ド分極 / 金 |
Research Abstract |
高価に高カラット金合金に代るべき良質で安価な歯科材料を模索する段階で合金表面の改質技術に着目した。イオン注入法ならびにイオンプレ-ティング法による歯科用合金に対する表面改質の可能性を検討するための基礎的デ-タを収集する目的で本研究は実施された。審美性の観点から歯科用高カラット金合金を念頭におき,イオン注入法では純銅に金イオンを注入し、イオンプレ-ティング法では純銅ならびに低カラットの歯科用金銀パラジウム合金にTiNのコ-ティングを行なった。前者においては注入後、さらに表面層に耐食性に優れた規則構造を形成させる目的で真空中にて800℃×4hおよび24h焼純した試料についても検討した。改質表面の微細組織を走査型電子顕微鏡観察、イオン注入効果を光電子分光による深さ方向の元素分析、耐食性を動的アノ-ド分極実験相変化を電気抵抗測定ならびにX線回折実験により評価した。なお、金イオン注入は次の三条件で行なった。1×10^<17>個/cm^2(70KV)、5×10^<16>個/cm^2(30KV)、1×10^<16>個/cm^2(30KV)。得られた主な結果は以下の通りである。金イオン注入法に関しては、(1)金イオンの効果的な注入は低い出力の元で達成された。(2)耐食性の向上が認められた。(3)注入後の適当な熱処理により、Cu_3AuならびにCuAu_3規則相が形成され、さらなる改善が期待された。さらに、TiNイオンプレ-ティングに関しては、(1)金合金に似た黄金色をもった表面層が得られた。(2)耐食性の向上は大幅に改善された。(3)ち密で均質なコ-ティング層が得られ、付着性や機械的性質に優れていた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Hisatsune: "Phase Transformation Behavior of a Low Carat Gold Alloy for Porcelain Bonding during Continuous Heating" Journal of Materials Science:Materials in Medicine. 3. 54-58 (1992)
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[Publications] K.Udoh: "Age-hardening asscciated with Ordering and Spinodal Decomposition in a AgCu-40ot%Au Alloy" Journal of Materials Science. 27. 504-510 (1992)
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[Publications] K.Yasuda: "Characteristic Mosaic Texture Related to Ordering in AuCu-9ot%Ag Pseudobinary Alloy" Dentistry in Japan. 29. 91-102 (1992)
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[Publications] K.Hisatsune: "Effects of the Current on Determining a Critical Temperature by Electrical Resistivity Measurements" Dental Materials Journal. 12. (1993)