1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04671196
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
溝上 隆男 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (90085712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 武之 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (80220896)
杉山 哲也 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (50216347)
荻原 俊美 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (90204114)
金山 昇 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30201429)
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Keywords | 無歯顎 / 顎関節症 / 診査 / 断層撮影 / 顎関節雑音 / 総義歯 / 補綴 / 歯科 |
Research Abstract |
無歯顎者の機能異常に関する因子の究明を行うために上下顎総義歯製作を希望して来院した無歯顎者男12名、女19名の計31名に対し、本研究用に新たに製作された診査表に沿って、記録用音声入力装置を用い、無歯顎者初診時のデータを記録した。調査項目は、性別、年齢、無歯顎になってからの年数、顎関節雑音、顎関節部や頭頸部の筋触診時の疼痛、開口時の下顎の偏位、最大開口量、安静空隙量、咬合高径、義歯の維持や安定、咬合接触状態、咬合時の義歯の動揺、人工歯の材料、人工歯の咬耗状態である。また咬頭嵌合位、前歯部で8mmの開口位、16mmの開口位および24mmの開口位の4顎位において撮影したゾノグラム(狭角断層撮影)を用いて下顎頭の表面形態を調査し、前述した調査項目と下顎頭の表面形態との関係を調査した。 下顎頭の表面形態異常は23名(74%)に認められ、8名(26%)には認められなかった。下顎頭の表面形態異常の有無に性差があるとはいえなかった。年齢別に調査したところ69歳以下の70歳以上とでは下顎頭の表面形態異常の出現率に差があり、70歳以上では有意に高かった。また下顎頭の表面形態異常を4種類に分類し、関節ごとにその頻度を調査したところ62関節中erosionは32関節、flatteningは9関節、osteophyteは7関節、concavityは4関節にみられ、異常が認められないものは10関節であった。 さらに顎関節雑音の有無と下顎頭の表面形態異常の出現率との関連を調べてみるとその間には関連があり、特にクレペタスが存在する場合にerosionの出現率が有意に高かった。その他の調査項目と下顎頭の表面形態異常とには関係があるとはいえなかった。 今後、症例数を増加するとともに他の調査項目との関連についても詳細に検討を加える予定である。
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Research Products
(1 results)