1992 Fiscal Year Annual Research Report
口腔悪性腫瘍細胞の浸潤転移におけるコラゲナーゼの作用について
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04671215
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高橋 喜久雄 千葉大学, 医学部, 助手 (00206799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金沢 春幸 千葉大学, 医学部, 講師 (80169549)
佐藤 研一 千葉大学, 医学部, 教授 (40009139)
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Keywords | 細胞株 / 口腔悪性腫瘍 / 扁平上皮癌 / 悪性線維性組織球腫 / 転移 / コラゲナーゼ / コラーゲン合成 |
Research Abstract |
1)3系統4種のヒト口腔悪性腫瘍由来の細胞株を樹立した。すなわち、舌扁平上皮癌原発巣由来のSAS、食道扁平上皮癌口腔転移巣由来のT.Tとそのヌードマウス継代腫瘍由来のT.Tn、上顎悪性線維性組織球種由来のMFH-inoである。 2)SAS細胞の原腫瘍は浸潤性の高い扁平上皮癌由来であり、同時に術後早期に肺転移していることから、in vivoでは高転移性の腫瘍と考えられる。SAS培養細胞は染色体数が高3倍体を示し、ヌードマウス可移植性で低分化型の扁平上皮癌を再形成した。 3)T.T細胞の原腫瘍は転移した扁平上皮癌であり、局所的にも病理組織学的に強い組織浸潤が認められた。T.T細胞はヌードマウス可移植性であり、20匹に移植した際に肝転移が一例に認められた。 4)MFH-inoの原腫瘍は広範な周囲骨の骨破壊をともなった悪性線維性組織球腫である。基本的には線維芽細胞と組織球の両方の形質を示した。 5)FITCでラベルしたタイプ1コラーゲンを基質としたとき、二つの扁平上皮癌細胞株(SAS、TT)のコラゲナーゼ活性は高く、悪性線維性組織球腫細胞株(MFH-ino)の2倍の値を示した。 6)コラーゲン合成能をヒドロキシプロリンを指標にして測定したが、MFH-inoは高い合成能を示した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takahashi K and Sato K: "Establishment and characterization of a human neoplastic cell line(MFH-ino) deriued from malignant fibrous histiocytoma of maxilla" HUMAN CELL. 4. 51-57 (1991)
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[Publications] Takahashi K,Narukawa Y,Miyauchi K,Makabe H,Yoshida H,Kanazawa H,Sato K.: "(Biologic behaviors of human cell lines established from head and neck cancers.) Oral Oncology-Droceeding of International Congress on Oral cancer" Macmillan India Ltd.,New Delhi, 395 (1991)