1994 Fiscal Year Annual Research Report
モルモット分離肝細胞におよぼす揮発性吸入麻酔薬の影響
Project/Area Number |
04671227
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
河原 道夫 広島大学, 歯学部・附属病院, 教授 (30034094)
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Keywords | モルモット / 分離肝細胞 / 細胞内Ca^<2+>濃度 / イソフルラン / セボフルラン |
Research Abstract |
タンパク分解酵素灌流法により,モルモット肝から分離肝細胞を作製した.分離肝細胞を37℃で2時間培養したのち,Fura-2AMを添加し,さらに40分間培養した.ついで細胞外のFura-2AMを洗浄したのち,日本分光社のCAF-100Ca^<2+> analyzerを使用して,励起波長340nmおよび380nm,蛍光波長500nmにおける蛍光強度比により,静止期肝細胞内Ca^<2+>濃度を測定した. つぎに揮発性吸入麻酔薬であるイソフルランまたはセボフルランを注入して,同様の方法で肝細胞内Ca^<2+>濃度の測定をおこなった. その結果,(1)イソフルランの場合,0.2および0.6μlの注入では肝細胞内Ca^<2+>濃度は全く増加せず,1.0μlでやや増加し始め,2.0μlではっきりと増加が認められた.(2)セボフルランの場合,0.2〜1.0μlの注入では肝細胞内Ca^<2+>濃度は全く増加せず,2.0μlでわずかに増加傾向がみられた. したがって,我々が前回おこなったハセロンの場合と同様に,揮発性吸入麻酔薬イソフルランまたはセボフルランの添加によっても,肝細胞内Ca^<2+>濃度は吸入麻酔薬の濃度依存性に増加するものと思われた.
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Research Products
(1 results)