1992 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌および口腔粘膜前癌病変の異型細胞の紫外線励起による固有蛍光分析
Project/Area Number |
04671235
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
向井 洋 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 講師 (20117550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤崎 誠 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70156850)
川島 清美 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (40145511)
杉原 一正 鹿児島大学, 歯学部, 助教授 (00117516)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 口腔粘膜前癌病変 / 紫外線励起 / 固有蛍光分析 |
Research Abstract |
1)正常口腔粘膜、扁平上皮癌細胞および口腔粘膜前癌病変中の異型細胞の固有蛍光の測定 健常人、口腔癌患者および白板症患者を対象として、紫外線ストロボを用いた紫外線励起固有蛍光撮影法(方法1)と、今回購入した外部光源(キセノン150W・投光用ファイバー)によるマルチ側光システムを用いた蛍光測定法(方法2)との比較検討を行った。臨床症例では、方法1で赤色発光が、方法2で赤色に相当するスペクトルが検出される症例が認められたが、摘出標本では陰性化した。 2)口腔扁平上皮癌の原発巣周辺部に認められる異型細胞の固有蛍光の測定 上記1)で、方法1&2ともに陽性を示した症例を対象として、固有蛍光を測定したが、蛍光は潰瘍面に限局し、粘膜が存在する部位や摘出物割面では陰性であった。これは病理学的に明らかに異型細胞が在存する部位においても同様であった。 3)口腔粘膜前癌病変中に認められる異型細胞の固有蛍光の測定 白板症患者を対象として測定を行ったが、固有蛍光あるいはスペクトルは糜爛型白板症でわずかに認められるのみで、均一型白板症では陰性であった。 以上の如く、固有蛍光あるいはスペクトルは測定可能であったが極めて微弱であった。従って、現在励起エネルギーの増幅方法および測光システムの感度の敏感化を検討中である。一方固有蛍光は細胞内あるいは周囲に存在するポルフィリンに由来すると言われており、その実験モデルとして、種々のポルフィリンに由来すると言われており、その実験モデルとして、種々のポルフィリン誘導体を家兎VX2癌に投与し、固有蛍光およびスペクトルを測定中である。
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