1992 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍、抗菌性海産アルカロイドマンザミンAの合成研究
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04671283
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鳥澤 保廣 千葉大学, 薬学部, 助手 (80119601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 昌子 千葉大学, 薬学部, 助教授 (40009171)
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Keywords | マンザミンA / アゾシンラクタム / 中心4環性化合物 / β-カルボリン環 / ジヒドロピリジノン / Diels-Alder(D-A)反応 / 3環性重要中間体 / Pictet-Spenglar反応 |
Research Abstract |
マンザミンA全合成を達成するための本年度の重要課題は A)アゾシン環を含む中心4環性化合物の合成及び B)β-カルボリン環連結反応の検討であった。これらの目標を実現するために種々検討を行い次のような成果を得た。 1)ジヒドロピリジノンのDiels-Alder(D-A)反応の最適化による重要中間体(4)の大量合成ルートの確立:D-A反応の基質として新たに1及び2を選定し、簡便な常圧D-A反応を可能にした。 さらにD-A成績体(3)の効率のよい変換ルートを見いだし、3環性重要中間体(4)の実用的な大量合成ルートを確立した。 2)アゾシンラクタムの閉環法の開発とそれを利用した中心4環性骨格の合成:報告例の少ないアゾシンラクタムの対応するアミノ酸からの簡便な閉環反応に関し入念なモデル実験を行い有効な方法を確立した。 これを実験の系に適用し、首尾よく目的の中心4環性化合物(6)の合成に成功した 3)β-カルボリン環連結反応の検討:β-カルボリン環連結に必要な脂環部に対応する基質(5)を上記1)で述べた方法で合成した。またβ-カルボリン誘導体の合成法確立した。さらにβ-カルボリン環連結のための予備実験を行いN-ヒドロキシトリプタミンを用いるPictet-Spenglar反応による効果的なルートを見出した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.Torisawa,M.Nakagawa,T.Hino etal.: "Diels-Alder Reactions of Dihydropyridinones:Synthetic Entry to the Manzamine A Tricyclic Core" Journal of Organic Chemistry. 57. 5741-5747 (1992)
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[Publications] M.Nakagawa,Y.Torisawa,T.Hino etal.: "Etticient Michael Addition Reactions of the N-Arylsulfonyl-3-Phenyl thiopiperidones.Synthesis of 3-Substituted Dihydropyridinones" Heterocycles. 35. (1993)