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1992 Fiscal Year Annual Research Report

インスリン非依存型糖尿病の発症機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 04671377
Research InstitutionMeijo University

Principal Investigator

三輪 一智  名城大学, 薬学部, 助教授 (60076734)

Keywordsグルコキナーゼ / グリセルアルデヒド / インスリン分泌 / グリケーション
Research Abstract

精製グルコキナーゼ(GK)にグリセルアルデヒド(GA)を作用させると,濃度依存的な活性阻害が起った。阻害は不可逆的であった。高濃度グルコース共存下では不活性化は完全に阻止されたが,基質ではないガラクトースや3-0-メチルグルコースを共存させても全く阻止されなかった。GAを作用させたGKのアミノ酸分析の結果,GA処理によりリジン残基が修飾されることがわかった。これらから,GAはGKの活性部位のリジン残基をグリケートすることによりGKを失活させると考えられる。
GAはGK以外の解糖系酵素(ヘキソキナーゼI型,ヘキソキナーゼII型,グルコースリン酸イソメラーゼ,ホスホフルクトキナーゼ,グリセルアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素,ピルビン酸キナーゼ)に対してはほとんど阻害しないか,あるいはわずかに阻害するのみであった。従って,GAはかなり特異的にGKに作用すると考えられる。
ラット単離膵島に6mM GAを37℃で1時間作用させると,ヘキソキナーゼ活性には全く変化がなかったが,GK活性は有意に低下した。また,その際GA刺激およびロイシン刺激インスリン分泌能には影響がなかったのに対し,グルコース刺激インスリン分泌能は有意に低下した。膵島を1mMGA存在下で17時間培養してもGK活性およびグルコース刺激インスリン分泌能の有意な低下が見られた。
以上の結果から,GAはGKをグリケートして失活させ,それによりグルコース刺激インスリン分泌能が低下すると考えられる。
GAは膵島内で生じると考えられるので,生体内においても上記と同様のことが起りうるか否かについて鋭意研究中である。また,GAによるGKの失活が,糖尿病時における膵島のグルコースアノマー感受性の変化と関連があるかどうかについても検討中である。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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