1992 Fiscal Year Annual Research Report
心電図利用により専用センサを不要とした一回換気量モニタの開発
Project/Area Number |
04671389
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
野城 真理 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (80014231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 信次 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助手 (10014284)
辻 隆之 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (00075764)
石田 明允 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教授 (60016540)
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Keywords | 心電図 / ベクトルループ / 一回換気量 / 無拘束計測 |
Research Abstract |
本年度は、QRS波の最大値と最小値を自動検出し、相対的な肺気量曲線をリアルタイムで表示するシステムを開発し、正常者による計測実験を行なった。 1.システム開発の概要 (1)ハードウエアとしては可搬性を考慮して、ノート型パソコン 9801 NS/T-80 を用い、演算速度を増すためにコプロセッサを搭載した。プログラム言語は、Cを用いた。 (2)遮断周波数35Hzのフィルタを通してアナログ心電図から筋電ノイズをできるだけ除去し、AD変換した後にも、ディジタルフィルタを通して、商用同波数成分(50Hz)と基線変動(DC)を取り除いた。その後に低域通過型微分フィルタによって微分を行い、QRS成分を強調した。 (3)QRS成分の検出を容易にするために、心電図微分波形に非線形変換を施し、その値が可変閾値を越えたときに、QRS検出点とした。非線形変換後のQRS成分の最大値を、QRS検出後の可変閾値の初期値とし、100msごとにその値を半減した。 2.結果 (1)サンプリング以前に低域通過アナログフィルタリングを行うことによって、筋電図の影響を減らし、一回換気量の実測値と心電図からの推定値との相関が向上した。 (2)自動検出プログラムは実時間化された。 (3)一回換気量が大きくなると、推定値と実測値とが一致しなくなり、ある大きさの範囲に限ると、両者の相関が向上した。
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[Publications] 稲岡 秀検 他: "心電図を利用して専用センサを不要とする一回換気量計測法" 医用電子と生体工学. 30巻特別号. 571- (1992)
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[Publications] 稲岡 秀検 他: "心電図からの一回換気量推定" 医用電子と生体工学. 30. 183-191 (1992)
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[Publications] 吉田 行成 他: "心電図利用一回換気量モニタ ー実時間処理用ソフトウェアの開発ー" 31巻特別号. (1993)