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1992 Fiscal Year Annual Research Report

ライム病の疫学的・病因論的研究

Research Project

Project/Area Number 04671391
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

内川 公人  信州大学, 医学部, 助教授 (90020768)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 仲間 秀典  信州大学, 医学部, 助手 (50207859)
Keywordsライム病 / 疫学 / 病因論 / スピロヘータ / マウス / 病理組織 / 関接炎 / チマダニ
Research Abstract

日本のライム病の病態を知るために、まず患者の発見に努めた。そのために、県下の全医師会員の約1/3にライム通信を3回、マダニ類の多い時期発送して診断の助けとし、疑わしい患者の通報をお願いした。その結果、遊走性紅斑を呈する確実な患者が3名見付かり、その2例で病原スピロヘータの分離培養に成功したので、株を保存した。医師の関心を高める以上の方法は有効と考えられたので、来シーズンに配布範囲を拡げることを計画し、今年度内に配布資料1,000部をカラー印刷して準備した。日本産スピロヘータの病原性を確かめるために、これまでにシュルツエマダニとヤマトマダニから分離されたそれぞれ3株と2株、前述の患者由来1株、欧米の各1株の合計8株を増殖させ、3週令のC3H/HeJ♂マウスの腹腔に10^<6〜7>オーダーの菌数で接種し、肉眼的症状発現の有無を観察しながら30日の経過を持って剖検した。可視的な病変は認められなかったので、病理組織学的な検索にまわし、組織標本作製と病変組織のスクリーニングを病理学系大学院生に依頼した。病理学専攻研究者と検討した結果、シュルツエマダニ由来株の1部が腎および関節に、またヤマトマダニ由来株が腎に軽度の病変を惹起することを確認した。両種由来株が心、肝に軽度の病変を起こした例が観察されたが、スピロヘータに起因するものであるとする確証はなかった。このマウスの系では大きな病変を観察しにくいことが判ったので、現在ヌードマウス、スナネズミを使って同様の調査を実施中である。以上の他、マダニ類の生息補充調査を美ヶ原山系で実施し、シュルツエマダニが年2峰性の季節消長をすることを確かめたので報告した。また、鹿の生息数の多い神奈川県山北町(西丹沢)で3回採集を実施し、ダニ類がチマダニ類だけで占められること、ヒゲナガチマダニを主体とする鹿寄生のチマダニ類はスピロヘータを保有していないことを確認した。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 内川 公人: "Seasonal fluctuations of Ixodes persulcatus and Ixodes ovabus in the subalpine forests of Nagano Prefecture,Japan," 〓生動物. 43. (1993)

  • [Publications] 内川 公人 仲間 秀典,他: "日本のライム病の解明を信州から" 環境科学年報ー信州大学. 15. (1993)

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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