1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04671393
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永田 昭久 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50155933)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡山 博人 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (40111950)
|
Keywords | cdc25 / チロシンフォスファターゼ / 細胞周期G2期 / 細胞分裂促進因子 |
Research Abstract |
3種類のヒトcdc25(cdc25A、cdc25B、cdc25c)遺伝子は、アミノ酸配列がお互いによく似ており、活性ドメインがあるC-末側では、特に著しく、酵母やXenopus、Drosophilaのcdc25とも極めて高い類似性を示す。共に、in vitroでフォスファターゼ活性を持つ。これら3種のcdc25遺伝子は、mRNAの長さ、コードされている蛋白質の大きさ、発現量、分裂酵母の相補能に違いが見られる。特に、細胞周期での発現時期が異なっていることである。不死化していないヒト線維芽細胞をGoに停止させてから血清を加えて増殖を回復させ、細胞周期のパターンと発現量を調べると、cdc25Bとcdc25cは、S期から発現を始めG2期で最大となり、細胞分裂促進因子であるcdc25の機能とよく一致する。cdc25Bは、cdc25cと比べ、発現が数十倍高く、分裂酵母の変異株を極めて効率良く相補できること、更に、in vitroで14番目のスレオニン残基の脱燐酸化も触媒することから、分裂酵母本来のcdc25に対応するフォスファターゼ、即ち、中心的役割を担った細胞分裂促進因子と思われる。他方、cdc25Aは、cdc25Bより強い相補活性を示すが、cdc2キナーゼがまだ発現されていないG1後期でその発現が頂点に達し、G2期では、最も低い。従って、このフォスファターゼは、G1期後期で働くこれまで酵母で見つかっていない新しいタイプのcdc25フォスファターゼであると考えられる。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Honda Reiko: "Dephosphorylation of human p34 ^<cdc2> Kinare on both Thr-14 and Tyr-15 by human cdc25 B phosphatase" FEBS Letter. (1993)
-
[Publications] Jinno Shigeki: "Cdc25A is a novel type of mammalian cdc25 phosphatase expressed in G1 phare of the cell cycle" EMBO J.(1993)
-
[Publications] 永田 昭久: "最新医学3細胞周期と癌癌治療への新しい展望" 最新医学社, 154 (1993)