1992 Fiscal Year Annual Research Report
ピリミジン5'-ヌクレオチダーゼ異常症の遺伝子レベルにおける病因解明
Project/Area Number |
04671405
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Research Institution | Okinaka Memorial Institute for Medical Research |
Principal Investigator |
廣野 晃 冲中記念成人病研究所, 研究員 (90181221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 寿一 東京女子医科大学輸血部, 助教授 (70107762)
三輪 史朗 冲中記念成人病研究所, 所長 (40034954)
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Keywords | ピリミジン5'-ヌクレオチダーゼ / ピリミジン5'-ヌクレオチダーゼ異常症 / 遺伝性溶血性貧血 / アイソザイム |
Research Abstract |
申請者らは、わが国におけるピリミジン5'-ヌクレオチダーゼ(P5N)異常症例の大部分を発見し、うち7例では異常酵素を部分精製して酵素学的性質を解析している。また、P5Nの2つのアイソザイムをイオン交換クロマトグラフィーにより迅速に分離する方法を開発し、それまで不明な点の多かった両アイソザイムの生化学的性質の共通点、相違点を明らかにした。平成4年度は、未だ一次構造が解明されていないP5N-IIの精製および部分アミノ酸配列の決定を目的として研究を進めた。本アイソザイムについては、未だ単一にまで精製されたとの報告はなく、まず部分アミノ酸配列の決定が可能な程度な標品を精製する条件の検討を行った。赤血球中には、P5Nの他、膜結合性の5'-ヌクレオチダーゼ、酸性ホスファターゼなど類似の反応を触媒する酵素が多数存在するため、各種のリガンドによるアフィニティクロマトグラフィを含む、さまざまな精製手段を検討した結果、1.DEAE Sephadexバッチ処理、2.DEAE Bio Gelカラムクロマトグラフィ、3.Bio Gel P60ゲル濾過法、4.3'UMP Sepharoseアフィニティクロマトグラフィにより、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動法にて均一なバンドを呈する程度に精製することを見いだした。同電気泳動法にて、P5N-2モノマーは分子量約24,000と推定され、生的理には分子量約48,000の二量体として存在していることが示唆された。現在、部分アミノ酸配列決定のため本アイソザイムを大量精製中であり、合わせて、精製標品を用いて詳細な酵素学的性質の解析を進めている。不明な点の多い赤血球における本アイソザイムの機能について新知見が得られることが期待される。
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