1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04671427
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 隆 京都大学, 医学部, 教授 (40055992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小森 優 京都大学, 医学部, 講師 (80186824)
湊 小太郎 京都大学, 医学部, 助教授 (00127143)
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Keywords | ICカード / 光カード / 保険医療 |
Research Abstract |
・保険医療カードシステムの調査 我が国での健康・福祉分野におけるカードシステムの利用についての試みは30件を越えている。その内20件については、企画、研究、開発、または試行の段階にあるものであり、その中の5件は中断ないし計画の再検討をしている。中断ないし計画再検討の理由は、システム環境の未成熟、事業主体の未決断、機器の性能上の不備であった。一方、実用を志向するシステムは10件あり、このうち4件は既に実用段階にあるとしている。用いられているカードメディアは枚数で光カード、インテリジェントカード、メモリーカードの順に多くなっている。 ・評価モデルについて カードシステムの実用性に対する評価モデルは技術的側面、経済的側面、医療的側面のそれぞれから考えなければならい。それぞれのモデルを構成する要素は互いに密接に関連し合っている。また、これらを総合したカードシステムの利用例として基準薬局を想定した病院からの院外処方にカードを用いる実験システムを総合的な評価モデルの適用例とした。 まず、技術的観点では、カードの記憶容量、読み書きに要する時間、各端末機器でのユーザインターフェイス、標準化への準拠状況、機密保護、データの保全などの要素が含まれる。経済的にはカードメディアや端末機器の価格、端末機器の普及程度による効果などが考えられる。医療的側面では何よりそのカードシステムの適用対象によって全体の評価モデルが異なってくる。主要な要素としては、処方や検査結果などのカードに記憶させるべき項目の種類とその履歴範囲、すなわち過去にどれだけ遡って経過が辿れるか、あるいは重要なデータだけを抜粋して記憶させるか、がある。また、これらのデータの収集に要する機構あるいは労力、内容の表現・記述の統一性などがある。 現在の評価モデルはこれらの項目を列記して主観的なスコアを数えるにとどまっている。カードシステムに対するアンケートでは法的問題や倫理的問題などが取り上げられており、今後はさらに患者自身の意識改革への影響といった種々の要因を含める必要があろう。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 高橋 隆: "日本の医療福祉分野におけるデータカードの利用" 第4回世界患者カード会議報告書. 19-32 (1992)
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[Publications] Takashi Takahashi: "Datacards ln Health and Welfare" alaCARD EURO-NEWS. (1992)
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[Publications] 高橋 隆: "ICカードによる高齢者の福祉環境向上のためのシステムに関する研究" 大阪ガスグループ福祉財団研究調査報告書. 5. 31-34 (1992)
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[Publications] 高橋 隆: "保険医療カードの動向" 第31回日本ME学会大会. 30. (1992)
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[Publications] 高橋 隆: "光カード" 看護技術. 38. 98- (1992)
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[Publications] 高橋 隆: "ICカードの現状・課題・展望" CLINIC magazine. 28-32 (1993)