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1992 Fiscal Year Annual Research Report

医学判断学の手法を用いた臨床検査の利用指針の策定に関する研究

Research Project

Project/Area Number 04671436
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

井上 裕二  山口大学, 医学部・附属病院, 講師 (80213180)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大庭 雄三  山口大学, 医学部, 教授 (10035199)
Keywords検査診断 / 尿路感染症 / 尿一般検査 / グラム染色検査 / 医学判断学 / 臨床疫学
Research Abstract

大量の検査情報が容易に利用できるようになった現在、外来初診時、治療開始時、経過観察時などの診療の各場面における検査の利用指針を客観的に解析することは極めて重要な問題になっている。本研究の目的は、急性排尿障害を対象にして、医学判断学の手法を用いて尿細菌検査を治療前に実施することの臨床情報としての価値を評価することにある。その結果を基にして尿路感染症における臨床検査の利用指針を作成し、一般診療に適用する上での問題点を明確にする。それは、感染症の治療時にはまず起因菌を同定し感受性のある抗菌剤を使用するのが原則とされるが、実際の臨床では、先ず治療を行い症状の改善がなければ検査するという方策がしばしばとられており、医学常識と実際の医療判断との隔たりが大きいからである。
初年度(平成4年度)は検査部で蓄積された検査データと病院情報処理部に蓄積された診療データを統合して、リレーショナルデータベースに再構築した。そのためパーソナルコンピュータおよびデータベース・ソフトの情報環境を整備し、作成した尿路感染症患者データファイルから基本的な臨床疫学データを集計した。その結果、残尿感、尿閉感、頻尿、血尿、等の尿路系症状の訴えの中で、尿路感染症を示唆するのは排尿時痛であること、尿路感染症を予測するのに有用な尿検査データは検尿エステラーゼおよび沈査白血球であり、検尿潜血および沈査赤血球は尿路感染症の判別に何等寄与しないこと、が判明した。また、尿グラム染色で陰性桿菌が検出されれば感染症の起因菌はグラム陰性桿菌と考えてよいが、グラム染色で陽性球菌が検出されてもグラム陰性桿菌感染症の可能性が50%以上ある、という新たな知見を得た。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 井上 裕二: "尿路系症状を訴える患者における患者徴候・迅速検査の情報価値の解析" 臨床病理. 40. 42-48 (1992)

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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