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1992 Fiscal Year Annual Research Report

好酸球顆粒Major Basic Proteinの産生・分泌機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 04671507
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

阿部 師  筑波大学, 臨床医学系, 教授 (80014215)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小島 寛  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10225435)
二宮 治彦  筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10198533)
Keywords好酸球 / Major Basic Protein(MBP) / ELISA / 分化
Research Abstract

好酸球の顆粒蛋白の一つであるMajor Basic Protein(MBP)は、そのcDNA解析により、まずPro-MBPとして生成され、Pro部分でMBPの細胞障害性をマスクしているものと考えられている。我々は、今年度、まず健常人からPercoll比重遠心法を用いて好酸球を分離し、Western Immunoblot法により、MBP測定のELISA法に用いている前述2つのモノクロナール抗は、Pro-MBP、MBPの両方を認識していることを確認した。次に、好酸球増多症候群、気管支喘息等好酸球増加を示す疾患患者の血清MBP濃度を測定したところ、未梢血好酸球数との間に弱い相関関係を認めた。また、好酸球増多症候群や木村氏病では末梢血好酸球数に比し血清MBP濃度が著しく高値を示す症例を認め、血清MBP濃度の方がより組織での好酸球浸潤程度を反映していることが示唆された。血清MBP濃度高値を示す患者血清を材料に、Pro部分に糖鎖結合部位があることを利用して、glycan detection systemで認識されたバンドとWestern Immunoblotにより検出されたバンドを比較したところ、患者血清中にはPro-MBP、MBP共に存在し、特にMBPは重合した形で存在することが明らかとなった。
我々は、前骨髄性白血病cell line、HL-60細胞中のMBPの存在を免疫染色で確認した。HL-60をbutyricacidで好酸球へ、DMSOで好中球へ分化誘導し免疫染色を行ったところ、好酸球へ分化させた細胞はMBP陽性であったが、好中球へ分化させた細胞は陰性であった。また、骨髄移植を施行した症例の血清MBP濃度を経時的に測定したところ、骨髄および末梢血中に好酸球増加を認めないにもかかわらず、白血球の増加時期に一致してMBP温度の上昇を認めた。MBPは好酸球に分化する前の未熟な骨髄球から存在し、分化方向にその存在が変化していくものと考えられた。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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