1993 Fiscal Year Annual Research Report
同種骨髄移植における血管障害の基礎的,臨床的研究-トロンボモジュリン測定を中心に
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04671509
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
王 伯銘 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (60223707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 武美 千葉大学, 医学部, 講師 (10114331)
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Keywords | 同種骨髄移植 / トロンボモジュリン / 血管内皮障害 / 間質性肺炎 / 肝中心静脈閉塞症 / 生着片対宿主病 / 組織破壊因子 / 第VIII凝因因子 |
Research Abstract |
臨床研究として、本年度は平成4年度に認められた血清トロンボモジュリンと骨髄移植後におこる間質性肺炎,肝中心静脈閉塞症,移植片対宿主病など,重篤な合併症との関連性を多数例で確認した。特に肝中心静脈閉塞症などの併発例では発症直前から血清トロンボモジュリンの上昇傾向が認められ,血清トロンボモジュリンは骨髄移植後合併症の発症を予測する上で有用な指標になると考えられた。基礎研究として,ラットを用いて,移植後合併症とトロンボモジュリンの関連性を以下のように確認した。1)ラット肺に20GyX線照射(線量率5Gy/分)し,照射前から経時的に採血し,血清トロンボモジュリンを測定すると同時に肺病理組織標本をつくって、間質性肺炎を有無を観察したところ,ラットの放射性肺炎は20Gyの一回照射では6-8週後に必発であり,照射後の血清トロンボモジュリンは二峰性の増加を示した。一つ目の照射後1日から2日にかけてみられる急峻なピークは放射線によるフリーラジカル、過酸化脂質によって起きた血管内皮障害と考えられるが二つ目の上昇は間質性肺炎の発症との関連が考えられた。2)ラットのGVHDモデルは,組織適合性抗原の異なるFisherとDAを交配することによりF1を作成し,このF1を宿主としてFisherよりの脾細胞を輸注することによりGVHDを誘発した。この系において,組織壊死因子とともにトロンボモジュリンの血中濃度の上昇が認められた。また,GVHの強度と血清トロンボモジュリン濃度との相関も認められた。
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[Publications] HAKUMEI OH: "Lupus anticoagulant in hepatic veno-ocalusive disease after bone marrow transplantation" Journal of international society of Haematology. 24. 266 (1992)
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[Publications] 池上智康,王伯銘: "同種骨髄移植患者における血中トロンボモジュリン" 臨床血液. 34. 773-775 (1993)
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[Publications] 王伯銘: "移植方法と合併症・前処置と臓器障害" 治療. 75. 1995-2002 (1993)
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[Publications] 森尾聡子,王伯銘: "同種骨髄移植後のVODに対するPGE1予防投与の試み" (発表予定).
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[Publications] HAKUMEI OH: "Evaluation of serum thrombomodalin levels in patients receiving bone marrow transplantation" (発表予定).
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[Publications] 王伯銘,中世古知昭: "骨髄移植の看護" かまわぬ書房 (発表予定),