1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04671511
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Research Institution | University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 佳明 東京大学, 医学部(病), 助手 (40172879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 誠 東京大学, 医学部(病), 医員 (70186295)
徳永 一之 東京大学, 医学部(病), 医員
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Keywords | 血小板凝集 / ATP放出 / ミオシン軽鎖燐酸化酵素 / C-キナーゼ / wortmannin |
Research Abstract |
血小板の凝集・放出機構におけるタンパク質燐酸化酵素の役割について検討した。 〈方法〉血小板は、健常人血液より調整し、多血小板血漿または洗浄血小板で実験を行った。血小板凝集は濁度法により、ATP放出はルシフェリン・ルシフェラーゼ法によって測定した。 〈結果〉 1.ミオシン軽鎖燐酸化酵素の血小板機能における役割 ミオシン軽鎖燐酸化酵素の特異的阻害剤であるwortmanninはADP刺激後の血小板の形態変化に影響を及ぼさず凝集を阻害した。 2.C-キナーゼの血小板機能における役割 C-キナーゼの特異的阻害剤であるPKC-Iは、多血小板血漿ではU46619刺激後の血小板凝集・放出に大きな影響を及ぼさなかった。しかしながら、GRGDSによって凝集を阻害すると、PKC-I存在下で放出は認められなかった。洗浄血小板では、凝集を阻害しなくても、PKC-I存在下で放出は認められなかった。 〈結論〉 1.ミオシン軽鎖燐酸化酵素は、血小板凝集には必須であるが、形態変化には関与していないことが推察された。 2.放出機序には、C-キナーゼ依存性経路と非依存性経路がある。C-キナーゼ非依存性経路の活性化には血漿因子存在下での凝集が必要であることが推察された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Yoshiaki Hashimoto: "Two thrombin-activated Ca^<2+> channels in human platelets." J.Biol.Chem.267. 17078-17081 (1992)
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[Publications] 橋本佳明: "受容体作動性チャネルの活性化機構" BIO medica. 8. 416-419 (1993)
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[Publications] 橋本佳明: "血小板のCa^<2+>チャネル" 日本血栓止血学会誌. 4. 189-192 (1993)
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[Publications] Yoshiaki Hashimoto: "Ca^<2+> entry pathways activated by the tumor promoter thapsigargin in human platelets." Biochim.Biophys.Acta. 1220. 37-41 (1993)
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[Publications] Yoshiaki Hashimoto: "Protein kinase C-dependent and -independent mechanisms of dense granule exocytosis by human platelets." Biochim.Biophys.Acta. (1994)