1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04680017
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
河村 和孝 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (80016865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
利根川 昭 東海大学, 理学部物理学科, 講師 (90197905)
高山 一男 東海大学, 開発技術研究所, 教授 (20023690)
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Keywords | ダブルレイヤー / ホロー陰極 / 高速電子 / LaB_6 / 電位形成 / グロー・アーク / 遷移領域 |
Research Abstract |
壁近傍の電位形成の状態はプラズマの安定性に大きく影響すると考えられる。特に高速電子を含むプラズマでは、陰極表面およびその近傍においてダブルレイヤーが形成される。この研究はダブルレイヤー形成過程における陰極壁からの高速電子の影響を調べることを目的としている。 ここでは新しく考案したLaB_6ホロー陰極放電管を用い、放電特性がグローからアークに移行する遷移領域に着目した。この遷移領域は陰極シース電圧が高く熱電子放出効果があるため、高速電子を含むダブルレイヤー形成過程の初期過程である。またガス圧力を変化させることにより高速電子を容易に生成することができる。 平成4年度では、当初計画した研究目的、研究計画に従って研究を遂行中である。また物理現象をより正確に調べるため、イオンのエネルギー分析および電子の速度分布関数の2つの計測において測定システムの改良を行った。以下に平成4年までの研究計過について記述する。 1.ダブルレイヤー形成過程において、より安定な放電特性を得るため新しくLaB_6ホロー陰極放電管を設計・製作した。 2.プローブ測定から得られる電子の速度分布の高速成分の影響をより正確に調べるため、2成分を含むプラズマの計測処理システムを開発した。また新しいモジュレイション・ドメインアナライザーを購入し振動測定系を確立した。 3.イオン電流(ボーム電流)測定装置を製作した。さらにイオンのエネルギー分布測定をより正確にするため、ファラディーカップから静電アナライザーに変更し、その設計・製作及び調整を行った。 4.グロー・アーク遷移領域においてLaB_6ホロー陰極放電管の軸方向と径方向のプローブ測定を行った結果、高速成分の影響が異なることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kazutaka Kawamura: "Simulation of isotope separation in sheet plasma by ion cyclotron resonance method" Journal of Advanced Science. 4. 207-209 (1992)
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[Publications] 利根川 昭: "高速電子を含むホロー陰極放電の基礎特性" プラズマプロセシング研究会 プロシーディングズ. 1. 255-258 (1993)
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[Publications] 松原 章浩: "両端壁のストリングプラズマに及ぼす効果" プラズマプロセシング研究会 プロシーディングズ. 1. 259-262 (1993)
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[Publications] 利根川 昭: "ダブル・ホロー陰極型金属アンオ源の放電特性" ION Science and Technology (IONICS). 1. 19-25 (1993)
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[Publications] Akira Tonegawa: "A Gas-Contact Ion Source for Producing Low-Temperature Plasma with High Ion Densites" Nuclear Instruments and Methods.
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[Publications] Akira Tonegawa: "A Compact Sheet Ion Source for Metal Ion Beam" Nuclear Instruments and Methods.