1992 Fiscal Year Annual Research Report
舞踊譜の自動読取りによる身体運動データの入力・処理システムの開発
Project/Area Number |
04680032
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
八村 広三郎 京都大学, 工学部, 助教授 (70124229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関口 博之 京都大学, 工学部, 助手 (90243063)
英保 茂 京都大学, 工学部, 教授 (40026117)
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Keywords | 図面読取り / コンピュータグラフィックス / 舞踊譜 / 身体運動 |
Research Abstract |
マンマシンコミュニケーションを高度化するために、人間の身振りなどの身体運動を利用しようという研究が行われるようになってきているが、この場合、人間の身体運動についてのデータを入力し、各種の検討を加える必要が生じる。一方、ダンスやバレーなどの舞踊における身体動作を記録するための記法として、舞踊譜と呼ばれるものがある。これは、音楽における五線譜に相当するもので、人間の身体各部の動きを各種の図式記号により記述する。Labanotationが最も著名で広く用いられており、古典から現代舞踊にいたるまで、数多くの舞踊の譜面が印刷出版されている。本研究では、この舞踊譜を画像処理手法により読みとり、人間の身体運動を機械可読なものにするためのシステムを開発する。 本年度は、まず、Labanotationで利用されている基本図形を認識し動作データに変換するための図形処理手法について検討し、基本的な記号についてはほぼ完全に認識できるという技術的な見通しを得た。 また、全体システムのツールとして、Labanotationを対話的に入力および編集を行い、対応する身体運動をワークステーションの画面上に表示するためのLabanotationエディタを開発した。本システムは、Xウインドウをベースに作成されているので、移植や流通は容易に行える。 Labanotationでは、細かな身体運動を記述するためのさまざまな付加記号が利用される。基本記号だけでなく、このような付加記号を認識し、自然な身体運動を表示するのが今後の課題である。また、現在は、単純な配列状のデータ構造でデータを管理しているが、今後、データの検索を念頭において、内部データのデータ構造について検討を加える必要がある。さらに当初予定していた、効果的人体モデル表示法については十分に検討できなかった。これも来年度の課題として残った。
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