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1992 Fiscal Year Annual Research Report

児童期における起立性調節障害および不定愁訴の社会生態学的解明

Research Project

Project/Area Number 04680084
Research InstitutionOtsuma Women's University

Principal Investigator

大澤 清二  大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 佐川 哲也  大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 助手 (70240992)
Keywords起立性調節障害 / 母子相関 / 生活習慣
Research Abstract

平成4年度は兵庫県G町,佐賀県A町,大阪府I市,滋賀県A町の児童生徒3422人およびその母親3422人を対象として起立性調節障害(OD)の診断テストと基本的生活習慣(就寝,起床時刻,目ざめ方と目ざめた時の気分,歯の健康,入浴・排便習慣,休み時間の過し方,帰宅後の遊びの状況,テレビ視聴時間,学習時間,食品の摂取状況,朝・夕食の状況,食品の好き嫌い,運動の実施状況)などに関する調査を行った。その結果,(1)生活が増々,夜型化しており,これに伴ってODは高頻度化している (2)学年の進むのに伴って自律神経系の自覚症状が高率に認められる。とくに「たちくらみ・めまい」は中学校3年生女子で71%,「朝起き不良」は中学校3年生男子が55%,同女子が53%,「疲れ易い」は中学1〜3年生で男女とも60%を超え,「頭痛」は中学校3年生女子は51%であった。これらの結果から,思春期発育に伴う身体の成長と心身の不調の関係が特に重要な問題として残された。
また,「動悸や息切れ」「食欲不振」「腹痛」などの症状も高頻度で見られることから,運動不足や食事などの日常の生活習慣にも問題が潜在していた。
ODの陽性率は,男子小学校4年生が27%で最低であったが,中学校1年生43%,2年生50%,3年生58%で,女子は男子より高頻度で,中学校1年生54%,2年生60%,3年生では70%に達した。
一方,母子相関については「子がODでODもODの場合」が27.9%であって,きわめて高い母子相関が認められた。このことからして,特に母親の体質傾向や養育態度あるいは子どもにとっての生活環境がODの発症に強い影響因子となっていることが明らかにされた。
今後は多変量解析的にOD発症の疫学的要因の分析を道め,ODと生活習慣との関連を明らかにする予定である。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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