1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04680119
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
川口 智久 一橋大学, 社会学部, 教授 (80017615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高津 勝 一橋大学, 法学部, 教授 (30034838)
藤田 和也 一橋大学, 社会学部, 教授 (80017673)
早川 武彦 一橋大学, 商学部, 教授 (90114959)
唐木 国彦 一橋大学, 商学部, 教授 (90017484)
関 春南 一橋大学, 経済学部, 教授 (30017537)
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Keywords | 生涯スポーツ / 分析対象 / 分析の指標 / 70年代以降の変化 / 発展の構造 |
Research Abstract |
研究の初年度である本年度は、まず、分析対象、分析視角、手順等を明確にしていく作業がなされた。すなわち、各国の「生涯スポーツ」の現状につき、研究分担者からの報告をもとに討論を重ね、これらのことを確定していった。「生涯スポーツ」というタームについては、「いつでも、だれでも、どこでもスポーツを」という標語が表現する理念であり、エリートだけでなく、すべての国民が、生涯に渡ってスポーツを行うというありかたをさすものとして共通理解に達した。また、分析の指標としては、「生涯スポーツ」の(1)歴史的経過、(2)振興計画、(3)法律(4)行政機構、(5)組織(クラブ数、団体数、クラブ人員数等)(6)施設、(7)財政の七点が確認された。これらの資料・文献は、(1)すでに入手されているもの、(2)学内で入手可能なもの、(3)国内で入手可能なもの、(4)国外で入手可能なものに分類し、パソコンに入力することとした。 本年度は七つの分析指標のうち、組織(クラブ数、団体数、クラブ人員数等)、施設、財政の三つの指標につき、集中的な資料・文献の収集をおこなった。 まだ断定的なことはいえないが、明らかになっている事実の一つは、これら三つの指標については、とりわけ先進諸国では、70年代以降の変化が著しいことである。こうした国による発展の実体を多面的に明らかにし、それがいかなる歴史的・社会的条件によるものであるかを、次年度から解明していきたい。 本年度は、八回の研究会と春・秋二回の研究合宿を行い、報告と討論をおこない、各国についての「生涯スポーツ」にかかわる認識を深めてきたが、その課程で、対象、視角、手順等の確定だけでなく、各国の発展状況、その構造などが、多角的に解明された。その一端は『研究年報』等の個別論文としてまとめられ報告されている。
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[Publications] 高津 勝: "ドイツ連邦共和国におけるスポーツの市場化とスポーツ運動・システム" 一橋大学体育共同研究室編『研究年報』. 3-6 (1992)
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[Publications] 唐木 国彦: "東ヨーロッパのスポーツ運動の現状" 一橋大学体育共同研究室編『研究年報』. 20-24 (1992)
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[Publications] 早川 武彦: "「ニュースポーツ」に胎動ー新たな運動文化の登場かー" 一橋大学体育共同研究室編『研究年報』. 32-35 (1992)
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[Publications] 藤田 和也: "DIFFERENCES BETWEEN THE U.S AND JAPAN IN SCHOOL HEALTH SERVICES" Hitotsubasi Journal of Social studies. Vol.24No.1. (1992)
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[Publications] 上野 卓郎: "現代の国際労働者スポーツ運動ー国際スポーツ運動とCSTTー" 一橋大学体育共同研究室編『研究年報』. 26-31 (1992)
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[Publications] 関 春南: "ドイツ戦後スポーツ改革の根本問題ーフリッツ・ヴィルドゥンクの「戦後スポーツ機構」について(上)" 一橋大学研究年報『人文科学研究・29』. 49-142 (1992)
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[Publications] 内海 和雄: "戦後スポーツ体制の確立" 不味堂, 300 (1993)