1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04680125
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
山口 泰雄 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (90094531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野川 春夫 鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (70208312)
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Keywords | スポーツ参与 / 社会化 / 再社会化 / ライフサイクル / スポーツイベント / 生涯スポーツ |
Research Abstract |
本研究の目的は、中高年者のスポーツへの再社会化に至るプロセスを明らかにすることにある。超高齢社会を迎える21世紀を目前にして、“アクティブなライフスタイルをもつ生活者"の増加がますます重要になっている。研究2年目の平成5年は、中高年者の運動・スポーツの実施状況および非実施状況に関する資料を収集した。次に、スポレク祭千葉大会の資料を収集し、これまでの先行研究を参考にして、質問紙を作成した。スポレク祭参加者調査の実施のために、文部省生涯スポーツ課と千葉県スポレク祭実行委員会に連絡し、調査の協力を得た。 同年11月、第6回全国スポレク祭千葉大会(N=2,115)に対して、質問紙調査を郵送法により実施した。さらに、同大会のフィールドワークを行い、シンポジウムにも出席した。また、中高年者のスポーツ愛好者が参加しているスポーツイベントのフィールドワークを行い、ヒアリング調査を実施した。ただし、当初計画していた企業に勤務する中年勤労者調査に関しては、調査経費等の問題から実施できなかった。 調査結果のニュースポーツ種目に関しては、高齢期になってから、これらのスポーツへと再社会化される傾向がみられる。また、サッカー出場者は、中年期にはスポーツ参加から一時離脱するが、スポレク祭の参加を契機に再社会化される層が多いことが明らかになった。テニスや陸上競技の参加者は、同一種目をライフサイクルを通して実施している“継続群"が多い。このように、スポーツへの社会化に至るプロセスには、種目によって異なるパターンがあることが明らかになった。また、スポレク祭参加者は、中年期にはやや実施率が下がるものの、同世代の平均をはるかに上回る高い実施率をもっており、中高年期におけるアクティブなライフスタイルがうきぼりになった。平成4年度および5年度の研究成果をまとめた報告書を印刷し、関係機関・団体へ配布した。
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[Publications] 山口泰雄・野川春夫: "種目別にみたねんりんピック参加者のイベント評価と社会化過程" 体育・スポーツ科学. 2. 43-54 (1993)
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[Publications] 山口泰雄: "リピーターの継続要因を探る" 体育科教育. 42(3). 58-61 (1994)
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[Publications] 山口泰雄: "アウトドア・スポーツと流葉MTB'93" 体育科教育. 42(1). 61-64 (1994)
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[Publications] 山口泰雄: "いぜなトライアスロン" 体育科教育. 41(1). 63-66 (1993)