1993 Fiscal Year Annual Research Report
体育授業におけるCAI導入が児童の学習意欲に及ぼす効果の研究
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04680132
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Research Institution | NARUTO UNIVERSITY OF EDUCATION |
Principal Investigator |
賀川 昌明 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (90116799)
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Keywords | CAI / 体育授業 / バレーボール / 中学生 / フォーメイション提示 / バスケットボール |
Research Abstract |
前年度作成した、小学校マット運動対象のCAIプログラムソフトを応用し、中学校バレーボールにおける基本的・個人的技能(オーバーハンドパス・アンダーハンドパス・スパイク・オーバーハンドサーブ)を対象としたCAIプログラムを作成し、その効果を検討した。 小学校マット運動の場合と同様、生徒はパソコンを使った体育学習に対しては大きな関心を示したが、一方、パソコン操作にともなう運動阻害感をも表明した。しかしながら、実際の学習場面において、このような事態に陥った形跡はさほど認められず、「パソコンの使用=運動阻害」という、一種のステレオタイプが存在しているように思われた。ことにバレーボールという種目の特性上、生徒の関心は個人的技能の向上よりも、チームによるゲームの実施といった点に集中しがちであり、パソコン導入以前の問題として、生徒の体育学習に対する構えがキーポイントとなっていることが示唆された。 次に、サッカー・バスケットボールを対象としたフォーメイション提示ソフトを作成し、そのモデリング効果を検討するため、バスケットボールにおけるフォーメイションプレイの再生を課題とした実験を行った。 その結果、言語のみによるモデル提示、パターン図によるモデル提示、VTR画像によるモデル提示よりも、今回作成されたソフトを利用したパソコン画面によるモデル提示の方が効果的であることが示された。 以上のことから、体育授業においてパソコンを導入する方法としては、CAI的な利用方法以外にも様々な可能性があることが示唆されたが、それと同時に、今後解決すべき問題として、パソコンに関するハードやソフト面の充実以外にも、体育授業のあり方そのものを吟味する必要があることが示された。
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Research Products
(2 results)