1992 Fiscal Year Annual Research Report
シャトル・スタミナテスト(SST)による中・高年女性の持久性評価について
Project/Area Number |
04680148
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
金子 公宥 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (00067232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淵本 隆文 大阪体育大学, 体育学部, 助教授 (90133537)
宍倉 保雄 大阪体育大学, 体育学部, 助教授 (60067254)
山崎 武 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (50067237)
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Keywords | 持久力 / 体力テスト / 加齢 / 女性 |
Research Abstract |
屋内で実施できる全身持久性テストで、従来の踏み台昇降テストに替わるものとして独自に考案した「シャトル・スタミナテスト(以下SSTと略す)」を用いて、中・高年女性の持久性における加齢変化の分析を行った。被験者は30〜79歳代の女性249名、50〜70歳代の男性289名で、体育館内に10mの距離をおいて高さ1.5mのポールを立て、その2本のポール間を繰り返し全力で走るまたは歩くよう指示し、3分間に走りまたは歩き得た距離(m)を測定した。走るか歩くかは日常の運動週間をもとに被験者自身に決定させ、最初からスピードを上げすぎないようペース配分について充分注意を与えた。テストに先立ち、健康状態の問診と血圧測定を行った。 SSTテストでの「走行」者においては、加齢とともに走距離が低下し、女子における走距離は30歳代が405.5m、40歳代375.7m、50歳代324.4m、60歳代314.8m、70歳代298.5mであった。70歳代(男子316.5m)の値は男女ともに30歳代(男子427.9m)の74%であり、30〜70歳代までの10年毎の平均低下率は6.5%であった。男女間で比較すると、女子の値は男子より常に低く、60歳代で女子は男子の89%、70歳代で94%であった。 SSTテストでの「歩行」者においては、60歳代(男子273.2m、女子269.2m)から70歳代(男子251.4m、女子251.0m)にかけて歩距離が7〜8%低下した。また、「走行」者の場合と異なり、男女差はほとんど認められなかった。 以上の結果からSSTテストが屋内で実施できる簡便な持久性テストとして、中・高年女性にも適応できるのではないかと結論した。
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