1992 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア膜ポテンシャル変化に対応したATP合成酵素の活性制御
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04680151
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
橋本 忠雄 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (10028524)
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Keywords | ATPaseインヒビター / 活性調節因子 / ミトコンドリア / ATP合成酵素 / 9K蛋白 / 15K蛋白 / 膜ポテンシャル / 相互交代機構 |
Research Abstract |
ミトコンドリアATP合成酵素はその活性調節因子としてATPaseインヒビター、9K蛋白および15K蛋白を結合している。本研究はミトコンドリア膜ポテンシャル変化に対応してこれらの因子がどの様に酵素本体と解離会合するか、その解離会合によってどの様に酵素活性が調節されるかを明らかにすることであった。 「結果」 1)酵素本体と調節因子の解離会合はクロスリンカーを使用して決定した。ゼロレングスのクロスリンカーではATPaseインヒビターはポテンシャルの存在するとき酵素本体に結合せずポテンシャル消失時に結合する。しかし11オングストロームのリンカーを使用するとポテンシャルの有無にかかわらず酵素本体と結合することが分かった。このことはATPaseインヒビターがポテンシャルの変化に対応して酵素表面で位置移動を行っていることを示す。 2)9K蛋白はポテンシャルの存在するときATPaseインヒビターにかわって酵素本体に結合する事が酵素活性測定から強く示唆された。従ってポテンシャル変化に対応してATPaseインヒビターと9K蛋白が相互交代的に酵素本体に結合解離するモデルは今回の研究結果と一致することが確認出来た。 3)精製した酵素を用いた実験で9K蛋白の結合部位を検討した。クロスリンカーを結合させた酵素の化学的限定分解により9K蛋白とATPaseインヒビターはほとんどおなじ位置に結合することを明かにし、相互交代モデルの存在がさらに強く示唆される結果となった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Haruo Mimura: "Binding of an Intrinsic ATPase Inhibitor to the Interface between α- and β-Subunits of F_1F_0ATPase upon De-Energization of Mitochondria" Journal of Biochemistry. 113. 350-354 (1993)
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[Publications] 橋本 忠雄: "ATPaseインヒビターと9K蛋白の相互交代によるミトコンドリア F_1F_0-ATPaseの活性制御機構" 生体エネルギー研究会 第18回討論会講演要旨集. 18. 114-115 (1992)
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[Publications] 吉田 征夫: "ATPaseインヒビターとF_1-ATPaseの結合部位" 生化学. 64. 728-728 (1992)