1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04680230
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
奥田 修一 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (00142175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高椋 節夫 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (50029849)
岡田 東一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40028999)
山本 幸佳 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (30029243)
大熊 重三 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (60029858)
譽田 義英 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40209333)
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Keywords | 自由電子レーザー / 赤外レーザー / 電子ライナック / 高輝度電子ビーム / 自発放射光 |
Research Abstract |
産研ライナックの高輝度電子ビームを用いて赤外自由電子レーザー(FEL)の実験を行った結果、次のような成果が得られた。 1.増幅型FEL ピーク電流1KAの高輝度単バンチビームによる自発放射光自己増幅型FELの実験を行い、波長20μm、40μmでFELの発生に成功した。この型のFELでこのような短い波長域での観測例は他にない、FELのスペクトル、光の広がり、偏光特性などを測定しFEL発生の確認を行うと共に、光源として利用するための基礎データとした。波長40μmでの光のパルス幅は約20psと推定され、ピーク出力の最大値は14Wであった。このFELはレーザー増幅型と異なり波長選択性がある。キロワットの出力を得る準備を進めており、またピコ秒パルス光源としての計測システムを設置し、光利用の基礎研究を進める。 2.発振型FEL エネルギー17Mev、ピーク電流70Aのマルチバンチビームをマクロパルス全域にわたって均一に発生させ、エミッタンス、バンチ形状などの特性を測定した。このビームを用いて共振波長40μmで自発放射光の測定行った。この結果、インコヒーレントな放射に対して約3倍の強度の放射をウイグラー軸上で観測し、増幅を確認した。光共振器を構成し共振器長を変化させて実験を行ったが、複数回の増幅は観測されていない。これは共振器調整の困難さなどによるものと考えられ、今後利得を顕著に向上させるために電子銃の改良による電子ビームの低エミッタンス化を進める。
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