1992 Fiscal Year Annual Research Report
極微弱発光を利用した白血球の活性酸素生成機構の研究
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04680267
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
千葉 司 東京医科歯科大学, 教養部, 助教授 (20188486)
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Keywords | 極微弱発光 / 化学発光 / ルシフェラーゼ / NADPH酸化酵素 / フラビン / 白血球 |
Research Abstract |
白血球の活性酸素生成酵素(NADPH酸化酵素)系は、NADPHから電子を受け取り0_2へ電子を渡す、一種の電子伝達系と考えられている。電子伝達因子の一つとしてフラビン蛋白の存在が示唆されているが、その局在については諸説があり、未だ確定されていない。極微弱発光を利用したフラビンの微量定量法を検討し、フラビンの局在を調べた。 1.極微弱発光測定装置を試作した。 2.バクテリアのルシフェラーゼを利用したFMNの微量定量法を検討し、100fmolまでのFMNを再現性良く定量できる系を確立した。 3.ホスホジエステラーゼ(5′-エクソヌクレアーゼ)を用いてFADをFMNに分解し、2と全く同様な方法で100fmolまでのFADを再現性良く定量できる系を確立した。 4.未刺激の白血球(R)とミリスチン酸で刺激した白血球(S)より細胞膜と細胞質を分離し、それぞれについてフラビン含量を測定した。細胞膜中のフラビンは、ほとんどがFAD(FAD:FMN〓100:2)であり、RとSで量的な差は認められなかった。細胞質では、FAD:FMN〓4:1とFMNの割合が増大するものの、RとSで量的な差はなかった。 5.細胞質を脂肪酸(ミリスチン酸、アラキドン酸)やSOSで処理すると、NADPH酸化酵素を構成する因子であるp67-phoxとp47-phoxが選択的に沈殿する。この処理によって得られる沈殿と上清のフラビンを測定し、それらが対照と差がなかったことより、p67-phoxとp47-phoxはフラビン蛋白でないことを明らかにした。 極微弱発光を利用したフラビンに特異的な定量法を利用することで、NADPH酸化酵素系の因子の一つであると考えられるフラビン蛋白が、未刺激の状態の時から細胞膜に局在し、活性化に伴ってその局在は変化しないことを明らかにした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Lucia S.Yoshida: "Determination of flavin conteuts in neutrophils by a sensitive chemiluminescence assay" Biochimica et Biophysica Acta. 1135. 245-252 (1992)
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[Publications] Tsukasa Chiba: "Amphoteric Charge Distribution at the Chromophore Binding Site of N-Retiny l-Opsin Petermined by Dynamic Fluorescence Quenching" Bun.Gen.Educ.Tokyo Med.Dent.Univ.23. (1993)
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[Publications] 千葉 司(分担): "活性酸素測定マニュアル" 講談社, 244 (1992)
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[Publications] 千葉 司(分担): "免疫学辞典" 東京化学同人, (1993)