1992 Fiscal Year Annual Research Report
教科体育における人間関係教育プログラム構築に関する基礎的研究
Project/Area Number |
04680307
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
沢田 和明 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20053332)
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Keywords | 教科体育 / 人間関係 / 運動嫌い作り / リーダーシップ / コミュニケーション / 手段論体育 |
Research Abstract |
本年度は、基本的枠組みの設定、「運動嫌い作り」および「人間関係訓練」に関連する文献収集と整理、体育の授業の記録と分析、「運動嫌い作り」についての面接調査、「運動嫌い作り」の予備調査と集計整理、研究枠組みの再整理と本調査の実施、人間関係教育プログラムの試作と試行、授業記録と分析を研究内容としていた。 「運動嫌い作り」関連の文献の収集と整理では、内部告発的な部分があり、これまで一般論として述べられる程度で、研究レベルのものは研究内容の一部分に類似のものが散見できる程度であった。「人間関係訓練」関連については、これまでの研究成果と体育に援用可能なものを整理することができた。 体育の授業記録、および「運動嫌い作り」については、いくつかの授業で、学習者の立場からの過去の経験と授業の進行に伴う人間関係の変遷の記録を収集した。郵送法による社会調査は、10項目147質問の教師用の調査票を作成し実施した。回収は質問紙の体裁の関連からか回収率が思うようにあがっていない。調査の集計は回収分について進行中である。 「運動嫌い作り」は教師が気づいていないか、認めたくない内容であり、教師自身の回答と学習者の回答とは、量的データと質的データの問題はあるが、これまでのところ明かに異なっている。教師からのより正確なデータ収集が基本となるが、来年度本調査の集計結果をふまえたまた補足調査を行う予定にしている。 人間関係プログラムについては、体育の新しい手段論の展開でもあり、慎重に作業を進めている。調査の集計結果をふまえ、さらに検討を加え来年度授業の中でいくつか実験をしていくことにしている。
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