1993 Fiscal Year Annual Research Report
教科体育における人間関係教育プログラム構築に関する基礎的研究
Project/Area Number |
04680307
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Research Institution | SHIGA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
沢田 和明 滋賀大学, 教育学部, 教授 (20053332)
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Keywords | 教科体育 / 人間関係教育 / ラベリング / コミュニケーション / 集団 / リーダーシップ |
Research Abstract |
本年度は、これまでのいくつかの授業で実施したこれまでの体育の授業での「いい思い出」「嫌な思い出」のうち、特に「嫌な思い出」について整理を行い、また昨年度実施した郵送法による調査の基礎的な集計結果をみながら、人間関係プログラムの構築の基礎的な内容について検討をした。 「嫌な思い出」には、学習内容が厳しかったというものもあったが、教師と級友との人間関係に関わるラベリングと思われる内容記述がいくつかみられた。 本調査票の基礎集計は、調査項目がかなり多かったり、内容的にステレオタイプ的に考えられたり、督促の回数、依頼状の表現など、調査技法の関係からかなり回収率がおもったより低く、そのためにクロス表集計や多変量解析などでは、集計に耐えうる標本数が確保できず、十分な分析はできなかった。 結果としては人間関係的内容を教科体育の具体的内容とすることについては、(1)これまでの教科体育の中や他の教育課程の中で行われているものであり、わざわざ行う必要がなく、それを導入することでかえって教科体育の深まりを阻害するのではないかという直接的な導入に消極的な意見と、(2)教育の現状やこれからの社会にとって、人間関係教育が非常に重要であるので、積極的に導入すべきである、という意見に2分された。 いくつかの授業で人間関係についての内容(コミュニケーションの構造、集団の基本的理解、リーダーシップ)を意識して行った。基本的には運動の機能的特性に触れる経験が不可欠であるが、それをさらに深めていく場合、構造的特性への関心もあるが、人間関係の内容もそれなりに必要であるということで、その基礎的理解のために内容を整理した。
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