1992 Fiscal Year Annual Research Report
アルギン酸カルシウム固定化シトコンドリアを用いた酵素学習実験システムの開発
Project/Area Number |
04680316
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
近森 憲助 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40108874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片平 克弘 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (70214327)
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Keywords | アルギン酸カルシウム / 酵素固定化 / シトコンドリア / 酵素学習 / コハク酸脱水素酵素 / 活性染色 / ナイロンメッシュ / 肝臓 |
Research Abstract |
本年度においては以下に示すようにアルギン酸カルシウムゲルフィルムの調製法の確立及びその改良また材料の再検討などを行った。 1.ニワトリ胸筋抽出液を材料とシたアルギン酸カルシウムゲルフィルムの調製及び酵素活性染色 1)新鮮なものを手軽に入手できるニワトリ胸筋を用い、この抽出液を材料にアルギン酸カルシウムゲルフィルム調製する方法を確立した。 2)1)において調製したフィルムにコハク酸脱水素酵素活性染色を適用する際の反応液組成を選択した。 3)染色結果を撮影したスライドを用いて本学学部2年生の学生14名に対して酵素反応の性質に関する講義を行った後アンケート調査を実施した。その結果、この教材は基質濃度と酵素反応の速度との関係についての理解に有効であること、また実際に発色過程を見たいという希望が多いことなどが明らとなった。 2.ナイロンメシュを補強材としたアルギン酸カルシウムゲルフィルムの調製 1.において調製したフィルム強度が弱く、扱いにくいという欠点があった。そこで、ナイロンメシュを補強材として用いたフィルム調製法を確立した。 3.抽出材料の検討 1.において用いたニワトリ胸筋のほかに、ミトコンドリアが豊富に存在すると思われるニワトリの心臓及び肝臓についてその抽出材料として適性を比較検討した。この中で、肝臓を用いると抽出操作が簡単であること、発色が短時間で明瞭となること、発色試薬を節約できるこなどが明らかとなった。
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