1993 Fiscal Year Final Research Report Summary
アルギン酸カルシウム固定化ミトコンドリアを用いた酵素学習実験システムの開発
Project/Area Number |
04680316
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Education on school subjects and activities
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
近森 憲助 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (40108874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片平 克弘 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (70214327)
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Project Period (FY) |
1992 – 1993
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Keywords | アルギン酸カルシウムゲル / 固定化 / 酵素についての学習 / 酵素学習実験システム / 授業実踐 / アンケート調査 / 実験授業 |
Research Abstract |
平成4年度において開発した酵素実験用の教材をもとに,平成5年度においては,この教材を利用して酵素についての学習を効果的に進めるため酵素学習実験システムを考案した。また,その有効性について調査するため平成5年9月29日鹿児島県立喜界高等学校の協力を得て本システムを用いた実験授業を行い,授業終了後アンケート調査を行った。考案した酵素学習実験システムの構成要素は以下のとおりである。 1.用いられる方法の原理について理解させるための実験 (1)ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)による脱水素酵素活性可視化法の原理に関する実験 (2)アルギン酸ナトリウムのゲル化に関する実験 2.酵素反応の性質に関する実験 3.1および2についての事項をその背景となる知識をも含めて解説した説明用パンフレット 4.実験結果を数値化して表すための簡易測定器(但し、今回の実験授業には用いていない) アンケート調査の結果から,実験授業そのものは好評であったが,1及び2に示した三種の実験に対する生徒の興味の程度は一様でなく生徒自身が自ら工夫して楽しめる1-(2)の実験に興味が集中していることが明らかとなった。また,2の実験について「わかりにくい」と応答した生徒が最も多かった。この理由として,時間の都合上この実験では,試薬など実験に用いるものを最初からすべて授業者側が用意したため実験内容が生徒にとってブラックボックスとなってしまったことが考えられる。以上のことから,今後このような点を考慮して実験構成や時間配分をも含めた本システムの活用法の検討及び改良が,それぞれ必要であることが明らかとなった。
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