1993 Fiscal Year Annual Research Report
組織外部化の国際比較(富士電機・富士通・ファナックとシーメンス)
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04803010
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
米倉 誠一郎 一橋大学, 商学部・附属産業経営研究施設, 助教授 (00158528)
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Keywords | 分社化 / 利益重視型経営 / シェア成長重視型経営 / 規模と利益率の相互関係 |
Research Abstract |
本年度は,ジーメンス関係図書を集中的に集めたほか,比較対象である企業分社化の実例として富士電機・富士通・ファナックの営業分析をパーソナル・コンピュータを使用したデータベースから行うとともに,英文ペーパーを準備し1994年4月14日から16日にかけて英国ロンドン経済大学(LSE)で開催される英日経営史学会で報告する予定である。 本年度に得られた重要な知見は,ジーメンス社の経営はきわめて利益重視型の堅実経営であったのに対して,日本の富士電機・富士通・ファナックは利益よりもシェア成長重視型であったことである。また,同じ系列といえど,富士電機よりは富士通,富士通よりはファナックと規模の小さい分社企業の方が高い利益率を上げていることが実証された。特に初期から70年代までに高い利益率を上げてきた富士通も規模が巨大化すると利益率が低下していく傾向にあるという興味深い事実も発見された。
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[Publications] 米倉誠一郎: "不況カルテルとアウトサイダー" 年報近代日本研究15『戦後日本の社会・経済政策』. 195-221 (1993)
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[Publications] 米倉誠一郎: "経営史への招待" 一橋論叢. 111(4). 19-30 (1994)
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[Publications] 米倉誠一郎: "戦略的国家・企業・個人を求めて" 創元社, 275 (1994)
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[Publications] Seiichiro Yonekura: "Continuity and Discontinuity:The Japanese Iron and Steel Industry,1850-1990" Macmillan Press, 327 (1994)