1992 Fiscal Year Annual Research Report
放射化学的手法による塩素原子と有機化合物および有機金属化合物の気相反応の研究
Project/Area Number |
04804049
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Research Institution | Daido Institute of Technology |
Principal Investigator |
酒井 陽一 大同工業大学, 工学部, 助教授 (00126070)
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Keywords | 気相化学反応 / ラジオガスクロマトグラフィー / 塩素-38 / 熱中性子捕獲反応 |
Research Abstract |
本研究を行うために必要な施設・設備は大きく分類して次の3部分である。1・試料調製のための真空ライン設備。2・^<38>Cl原子生成する熱中性子照射のための原子炉施設。3・気相反応により生成した^<38>Cl-標識化合物を分離・測定するためのラジオガスクロマトグラフの設備。 1・本年度は、新たに真空ラインを製作した。真空ラインの全体の大きさは150cm×120cmであり、気体のリザーバーを2個、試料気体の導入と取り出しのための口を各々2個取り付けた。真空排気設備としては、スクロール型真空ポンプと油拡散ポンプの両者を設置した。圧力計は水銀マノメータとピラニー計を設置したが、将来的にはさらに電離真空計、静電容量型圧力計を取り付けたいと計画している。製作した真空ライン系のテストでは真空到達度は本研究にとって満足のいくものであった。 2・本年度は熱中性子照射後の測定系であるラジオガスクロマトグラフが、後述するように、完成していないので、本研究の実験のための熱中性子照射は行えなかった。熱中性子照射は立教大学原子力研究所の原子炉施設を用いて行う予定であるが、本年度は当該研究所を2回訪問し(訪問の目的は他にもあったが)、本研究のために当該研究所の施設・設備を視察した。 3・ラジオガスクロマトグラフは、ガスクロマトグラフの分離系と標識生成物の放射能測定系の2部分からなる。本年度は、新たに前者の部分であるガスクロマトグラフを設置し、調整を行った。このガスクロマトグラフを用い、本研究に関連するいくつかの化合物について分離条件(分離温度と保持時間の関係など)を調べた。放射能測定系については、高圧電源、ビン電源、比例計数管用前置増幅器を購入した。これらを用いて現在ラジオガスクロマトグラフの製作を進行中である。本研究に関連した総説を本年度出版したので裏面に示した。
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Research Products
(1 results)