1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04805024
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石田 好輝 京都大学, 工学部, 助手 (80159748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堂園 浩 熊本大学, 工学部, 講師 (00217613)
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Keywords | 人工知能 / 事例ベース推論 / 故障診断 / 事故解析 / 診断システム / 知識獲得 / 大規模システム |
Research Abstract |
事例ベース推論方式は、人工知能の分野において最近提唱された推論方式である。すでに多くの研究がなされているルールベース推論が、経験的知識としてルールを用いる。事例ベース推論では経験的知識として過去の事例を蓄積し、現在の問題を解決するのに、その問題に一番似通った過去の事例を探してきて、それを用いて類推により問題を解く、このような新しい推論パラダイムである事例ベース推論は、ルールベース推論で問題となった知識獲得に新しいアプローチを与える。すなわち、過去の経験をルールの形で抽出しなくても事例のままで蓄積していけばよい。特に診断においては次のような理由から事例ベース推論が好ましいと考えられる。 (1)過去の事故事例をみると、多くの場合に類似性が認められる。これは、一つには現場で他の場所で起こった類似の事故事例を参考にできないため、同じ誤りを繰返しているものと思われ事例ベースが有用であると考えられる。 (2)莫大な診断事例から診断ルールを抽出するのは大変な作業であり、事例ベース推論ではこの作業が簡単化される。 以上のような事例ベース推論により、プラントの事故、故障事例に対する知的検索、推論システムを構築した。プラントの事故は、同じような原因で繰り返し起こっている。それは、過去に起こった同じような事故事例を解析することにより防止できる場合が多い。本研究では、過去の化学プラントの事故事例を収集、解析し、それらを構造により類別して計算機上に事例ベースを構築した。また、事例ベース上で、その問題構造の類似性により検索できる柔軟な検索システムも作成した。さらに、類似性により検索された過去事例をもとに、現在事例に対して、様々な推論をし得るシステムを構築した。本研究の目的は、単なるキーワードによる検索でなく問題構造の類似性により検索し、さらに類推を行うシステムを構築することにあったが、そのようなシステムを構築しその有用性を検証することができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 堂園 浩: "改良Reteネットワーク構造を用いた事例ベースメモリ" Proc. of Intelligent System Symp.277-282 (1992)
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[Publications] 堂園 浩: "改良Reteアルゴリズムを用いたCase Base Memory" システム制御情報学会発表講演会集. 341-342 (1992)
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[Publications] 友部 実: "事例ベース推論システム構築用言語の開発" システム制御情報学会発表講演会集. 257-258
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[Publications] 石田 好輝: "事例ベース推論の可能性と課題" 第3回知能均部会資料. 33-38 (1991)
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[Publications] 石田 好輝: "事例ベース診断の枠組" 計測自動制御学会論文集. 26. 706-713 (1990)